Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



ゴキブリハンター 5


ゴォミは船室でPCのモニターに見入っていた。
新しく丘の上に設置したビデオカメラで映された島の映像が、そこには映し出されていた。
午前中いっぱい設置作業にかかったゴォミは、昼からずっとモニターにユーマが現れるのを待っていた。
「この島には生き物は居ないのか?」
ゴォミがそう思うほど、画面に動くものは一つとして映らなかった。
「ユーマが島の生き物を食べつくしたのかもしれない。もしもそうだとしたらユーマは今、何をエサにしているのだろう?」
ゴォミは巨大ゴキブリのユーマが共食いをしているシーンを思い浮かべたが、すぐにそれは消えた。

ハイレグ島は南北に細長く伸びた島だった。
ゴォミが船を停泊させている岸壁は島の南の端に位置していたので、ビデオカメラは丘の上から、島の北の方向に向けられて設置されていた。
太陽が西に傾き画面の色が徐々に赤みを帯びてきた。
気圧が1000mbを切っていて、雲が空を覆って赤く染まっていた。
「天気が下り坂に向かいそうだな」
ゴォミはそう呟くと衛星画像を検索し始めた。
ハイレグ島は赤道付近にあるため貿易風の影響を受け、雲は東から西に流れ、天気も東から変わり始めるのだ。
衛星画像に島の東側に白い雲の塊が写っていた。
「これは一雨降りそうだな。ビデオカメラは雨が降る前に撤収したほがよさそうだな」
そう思ったゴォミは日が暮れる前にビデオカメラを撤収することにした。
太陽が水平線に近づき、その色をオレンジに変え始めていた。
ビデオカメラは三脚に固定してあったので、カメラだけを取り外して船に持ち帰ればよかった。
「丘の上まで歩いて登って10分、日が暮れるまでには終われるな」
ゴォミは狙撃銃のMSRとサブマシンガンのH&KMP5 の二丁の銃と予備の弾薬を持つと船を降り、丘へ続く道を登り始めた。
夕日のオレンジ色が空と海を染めていたが、ゴォミにはその美しい景色を眺めてる余裕はなかった。

丘の上に着き、手に持ったサブマシンガンを地面に置き、三脚からビデオカメラを外そうとしていた時だった。
島の奥へと続く、緩やかに下る二車線のコンクリート舗装の道路の先に何か動く物があることに気がついた。
その動きは素早く、道路の左右の端をちょこまかと往復しては止まり、また動きだす行動を繰り返しながら道路をこちらに登って来る様子だった。
ゴォミは咄嗟にそれが巨大ゴキブリのユーマであることに気がついた。
その黒い影は止まっている時には長い触角を立て左右別々に動かし、そして触覚を前に突き出して素早い動きで動き回り、そしてすぐに止まりまた触角を立て動かす、ゴキブリの動き其の物の行動をしていた。
すぐにゴォミは肩に背負っていた狙撃銃を構え、スコープのカバーを開けそれを覗いた。
「巨大ゴキブリのユーマだ!」
スコープの丸い円の内にはっきりとその姿があった。
ゴォミはすぐに伏せた状態になり、銃のバイポットの二脚をだして地面に銃を安定させ、いつでも撃てるように構えてスコープの照準をユーマに合わせながらその動きを監視していた。
ユーマが横向きになると、道路の一車線を塞いでしまう大きさだ。
「さすがに大きい。2.5メートルはあるな」
ゴォミは道路の幅から、ユーマの大きさを測っていた。
「ユーマまでの距離は2キロぐらいかな。もう少し近づいてくれないと命中しない」
ユーマはエサを探しているのか、道路の端を調べながらゆっくりとこちらに向かっているように見えた。
風は横から吹いているので臭いは大丈夫だが、振動で気付かれるかもしれないと思い、ゴォミは音を立てないように動かずにその姿勢を保ち続けていた。
道路の滑り止めにつけてあるコクリートの細かいギサギサが体に磨れると痛かった。
太陽が海に接し、辺りはオレンジ色に包まれていた。
「早くこっちに来い!」
ゴォミはスコープをじっと覗きながら、オレンジ色の世界の中でも黒光りしているユーマが闇に溶け込んでしまうことを心配していた。

#日記広場:自作小説

アバター
2012/02/29 22:20
まゆちゃんどうもです

ゴォミはユーマを射止めることができるのでしょうか?
いま、ライフルの文章を読んで研究中です
引き金を引く時に息をどうすればいいのかも分かりません
止めるのか吐くのか
なんか吐きながらのほが打ち易い気がします
こんなことて、弾は命中するのでしょうか。心配
アバター
2012/02/29 22:08
ドキドキですね。
日が暮れるのが早いか、ユーマが近づくのが早いか。



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