Nicotto Town



続、楼さんが犬を拾ってきて劉煉さんが死にs(ry


「っと、いうことで若が...。」
少年が無言でダンボールを差し出すと周りの空気が凍りつく。
その部屋には明らかにカタギに見えない人相の悪い大人が数十人。
それだけでも異様だというのに、何人かは体を震わせ、実際に冷や汗を流しているものもいる。

「と、とりあえず劉煉さんにだけは見つからんように若い衆でなんとかできへんやろか。」
大人達の仲でリーダー格と思しい男が始めに口を開いた。
「いんや、無理やと思いまっせ...あの人の犬レーダーは尋常やないでっせ、すでにもう気付いてるんやなかとですか?」
「たしかに...あの人オジキの部屋からでてきませんえ。」
大人たちが口々に言い合うが一向にいい解決策は浮かばない。
「とりあえずいっぺん見せてみればいいんじゃないか?」
そう少年が口を開くが大人たちはあわてて制止をかける。

「なっ!?何を馬鹿なこと言いとりますのん!?若は見たことがないからそないなこといえるんですよっ。」
「はぁ。」
少年はいまいちピンと来ずに首を傾げる。

「一回柊の姉さんが犬連れてk「馬鹿っ!!それは禁句じゃあボケッ!!」
口を開いた若い男がそれより年上の男に殴り飛ばされる。

「そない軽々しく柊姉さんの名前出したら劉r...。」
男の言葉と周囲の人間の動きが途中で止まる。

「柊が...どうしたの?」
何時の間にか襖が開かれ、男の背後から声が聞こえたからだ。

「ほっほな、わいはそろそろ失礼しようかのお...。」
「ああ、抜け駆けは許さんぞ...。」
「あ、わいもわいも。」
そういって逃げ出す大人達に現れた男が一言。

「まあ、みんな。とりあえず、座りなよ。」

おとなしく座る大人達。
だって迫力が尋常じゃないんですもん。

「で...誰か犬触ってきた?犬臭いんだけど...。」

一気に気温が氷点下まで下がる室内。
やっとことの重大さに気がついた少年が一人。

「すんません...劉煉さん...若が...犬拾うてきてまって。」

男の貼り付けられた笑顔が凍りつく。
それに連鎖するように凍りつく大人達。

「えっと...ちなみに犬は今どこにいるのかな?」

言えねえ、言えねえよ。すぐそこのダンボールの中にいるなんて口が裂けてもいえねえ。
きっと室内にいる大人達全員が思ったことだろう。

そんな大人達に少年が致命傷を加える。
「ここ...そのダンボールの中...。」

うわああああああああああ!!!!

悲鳴ともつかない大声が男からではなく周囲の大人達から上がる。
大人達はとてもいい判断をしたといえるだろう。
少年を抱きかかえると外に逃げ出したのだ。

脱兎の勢いで逃げ出した大人と少年が消えた部屋では一人の男と一つのダンボール。
男の意識?
もちろんそんなもんすでにありません。



まあ、後日大人達がフルボッコにされたのは言うまでもなく。
拾われた犬は少年のお父さんによって無事、各里親に貰われていったとさ。




_______________
なんとかかいたあー
久しぶりに三人称視点でかいたからいろいろおかしいことあるかも。




Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.