Nicotto Town


濃すぎる毒入り日記


祝プーチン大統領!日露友好のラストチャンスだ!

週末は酒と温泉で終わったので、帰宅して朝日新聞の日曜朝刊を読んで、腰が抜けました。
目前となった大統領選での当選確実が伝えられたプーチンさんが、北方領土問題について「引き分けにしよう」さらに、それでは北方領土4島を失った日本人は納得しないと突っ込まれると「試合再開だ」と、ともに日本への親近感の表れとも云われる柔道ネタで返したというのだ。

この話が何なのか?分からない人が大半だと思うけど、その記事で解説もしていた東郷和彦という人がキーパーソンとなる。この人は、ともに逮捕・有罪・懲役となった鈴木宗男(政治家)と佐藤優(ノンキャリ外交官)に連座して、大使の職を奪われ一時は亡命まがいのことまで余儀なくされたエリート外交官で、現在は大学教授。ちなみに、太平洋戦争の開戦・終戦時に外相を務めた東郷茂徳は祖父だけど、日露戦争の日本海大海戦の東郷平八郎は何の関係もない。

東郷氏が、鈴木議員や、その親分の森元首相と意気投合し、佐藤氏を抜擢して進めたのは、当時ソ連崩壊からの混乱が続くロシアが、北方領土問題での従来以上の譲歩をしてでも、対日関係(分かりやすく言うと日本の援助・協力)を求めたことを好機として、4島のうち歯舞・色丹の返還+国後・択捉の将来的な解決に向けた交渉を軸とした取り組み。

しかし、この途中で、全員が犯罪者とされ失脚し、日露関係は停滞する。
実は、日露関係の好転を望まないエスタブリッシュメント(支配階級)が日本にはいる。
それは、親米一辺倒の自民保守&財界そして米国。

最近の米国外交文書公開で明らかになったのだけど、日本がソ連と歯舞・色丹の2島返還で平和友好条約締結へと向かったとき、「そうするなら、(占領中の)沖縄は米国領にする」と米国に恫喝されたのだそうだ。冷戦下のアジア軍事基地である日本がソ連と仲良くなるなんて米国にも、その後押しで政権を握る自民本流にも認められないことだった。

そして、森元首相も、トンチンカンな人だが、富山という日本海経済圏の人でもあり、お父さんの代からソ連・ロシアとの友好・交流を目指してきた。その森さん更には橋本さんを葬った小泉元首相の出身と言えば、米国御用達軍港の横須賀というのは、もはや偶然だけではないだろう。そう、バカ・ブッシュに全てを捧げた小泉さんは、実はこうした親米勢力の操り人形だったわけです。

宗男さんを追求し、東郷氏や佐藤氏を弾圧したのは、辻本清美と田中真紀子だけど、この二人はその直後に逆に追われ弾圧される側に回っている。これも、親米勢力が、くのいちの口封じをしたと解釈するのは、さすがに穿ち過ぎか。

で、「引き分け」の話。混乱していた麻生政権当時、「等面積分割」という耳慣れぬ案が唐突にスクープされた。北方四島を面積で二等分すると、歯舞・色丹に択捉さらには国後がちょこっとついてくるのだ!ところが、この”スクープ”を密約まがいに国会で追及されると、なんと「不法占拠」というロシアが最も言われたくない言葉を麻生政権は用いてしまうのだった。その「不法占拠」というNGワードは、民主党政権での前原外相も使ってしまう。その×2の果てに、メドベージェフ大統領が国後を訪問し、それに対して、菅首相は「許しがたき暴挙」とまで言ってしまう。

混乱を脱し、資源ビジネスで強国となったロシアが最後に示したチャンスに乗ろうとした麻生さんを潰した親米勢力にとって、未熟な民主党政権を挑発し、「愛国者気取り」で言うだけ番長に仕向けるなど造作もなかったろう。

ここまで長々と書いたが(全部、東郷氏の説の受け売りだが)、”引き分け”というプーチンの言葉には、最低でも歯舞・色丹、キチンと交渉すれば等面積分割の余地もなくはない。最後の「試合再開」と読むべきなのだろう。
というか、そんな親切な相手ではないので、東郷氏をエージェントにした罠への誘導なのだろう。しかし、北海道を占領されるわけでもなし、周囲の国と敵対、圧迫される日本にとって、歴史問題(シベリア抑留等)を水に流し、北方領土で大人の外交が出来たなら、パイプラインで運べるガスと、中国や北朝鮮への新たなチャネルなど、これまで米国が何もしてくれなかったモノが手に入るかもしれない。

外交なんて大上段に構えずとも、商談でも友人関係でもいいが、周りの相手全員と敵対して幸せなことなど決してない。
一つの考え方として、トラブルの「数」の少ない相手と、そのトラブルを減らす方向で、先ず友人になることは悪い策には私には思えない。
ロシアもしたたかで、上記の日露関係の悪化に対して、すかさず韓国を北方領土の開発に招いていたりもする。
こういう相手に、本能と口だけの愛国心で反発する向きもあるが、そんな韓国と手を切らせるだけの援助・協力を日本は民間で出来るだろうし、そうした経済ベースで他国と敵対しない攻めの外交と言うのもありではないだろうか。

#日記広場:日記

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2012/03/09 21:33
しょこんさん へ

一か月前ってのは、2/7の北方領土の日じゃないかな。
かつては、領土といえば北方領土だったのに、竹島・尖閣に押されて、影が薄くなったもんです。

北方領土返せ運動は、ソ連にそこから追われた人という被害者を前面に出すことで、成り立ってきた面があるけど、肝心の被害者さんが年老い死んでいく中で、主役の北海道民が、領土より商売となってしまうと、国も困っちゃうでしょうね。

国も、ぶっちゃけ被害者のために返せ運動しているわけではないんだけど、どうやって「返せ」って国民意識を維持するのかって問題はありますね。
まぁ、竹島みたいに、ネトウヨとかどうでもいい連中の声で、もめごとが拡大するよりいいのかもしれないけど
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2012/03/08 00:06
一月ほど前に、北海道地域のみかも知れませんが、北方領土返還運動についてのNHKの特集番組がありました。
根室の返還運動の中心地で、返せ返せと領有権を主張するだけでは何も動かないから、
そんなことをしているうちに元島民はみんな墓に入ってしまうので、
今すぐまずは経済的な交流、地続きのような物の売買などをして、
とにかく今の道東地域を北方領土との実際の経済的なやり取りをする中から活性化して
その後に返還へと進めていく方策をとってみたいという立場の人が出てきている
という内容だったと思います。

国同士のカタチニとらわれて何も動かせないままよりも
とにかく実際に四島に乗り込んで、経済活動を通してでも居場所や実績を作り上げたいと思う気持ちは
よくわかるな~と思いました。

もとのように返せと言ったとしても、
今更現在の住人を追い出して土地を更地にして
返還させるわけにもいかないでしょうに。

いつ解決するか見当もつかないのに、
日本の領土だったと実際に記憶しているヒトタチがドンドンいなくなっていけば
何をそんな昔の事と笑われそうな気がします。
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2012/03/06 20:53
優斗さんへ

よく考えると、↓のコメントは、僕が優斗のブログにつけたコメントへのレスなんだな。

どっかの大統領なのかと思ったぞ。

プーチンさんが大統領の任期を全うすると、優斗は高3も終わりくらいか・・・
6年というのは長い。
で、その半分の3年というのも長い。
その長い3年で、幸せと成長が多いことを願ってます!
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2012/03/06 20:31
そうなんですかねぇ
優斗的には、3年間がんばります!
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2012/03/06 12:51
たぬ休さん コメントありがとうございます。

確かに、北方4島は正しく日本の領土だし、終戦前後のソ連とくにシベリア抑留については許し難いことではあります。
一方で、土地の占有権と同じで、50年以上実効支配する相手から正当性だけを根拠に領土を取り返した国なんて、他にもおよそないんですよね。「返せ!」「許さないぞ!」と叫ぶ分には、正しい愛国者としてのカタルシスはあるんだけど、それが国益になるのかというと甚だ疑問。ぶっちゃけ、独島はウリナラ固有の領土スムニダと狂ったように叫ぶ韓国の人と何が違うんだろうと。

冷戦もなくなった今、実は、日本とロシアって、北方領土問題以外には大きな外交上の対立はない。中国、韓国、北朝鮮あるいは米国と比べても、喧嘩の種が少ない。
この点もっと大きな日本国の国益の可能性を求めた政治家ってのは、鳩山一郎、鳩山湛山、それにご指摘の橋本龍太郎、そして森さんとチョコチョコといる。向かったのは中国だったけど田中角栄も、親米一辺倒の外交政策に疑問を持っていた。つまり、自民党の中には、保守だけど親米一辺倒じゃない(注:反米ではない)政治家はいた。
言われる通り、野田さんは従米なので、なんか食いついた顔してるけど、本気でプーチンと対峙する気はないでしょう(サミットで日露首脳会談やるらしいけど)。従中の小沢さん、従米の番長、嫌中のファシスト達、この人達は、小国日本としての生き残りを外交に見出す気持ちは欠片もないように思えてなりません。
もちろん、ロシアとの関係強化が正解とは限らないし、簡単でもない。だけど、外交なんてズバリ正解はないのだから、可能性は出来るだけ多く持っていた方がいい。シリアとか、北朝鮮とか、ベネズエラとか、無法とも思える独裁者さんの方が、いや、危うい政権だからこそ、絆を全部断つなんて下手糞はしない。
満州という血で勝ち得た領土に一番こだわったのは、その国家戦略のために血を流させられた国民だったという説があります。そして、そのツケを血で払ったのもまた国民だった。そういう歴史から学ばないから、北方領土、竹島、尖閣諸島と、言うだけ番長に喝采を唱える一部世論が出ちゃう気もします。

国土を取ったり取られたりという歴史がないから、国民自体に柔軟性がないのかもしれません。元寇の後とか、日露戦争後の日比谷焼き討ち事件とか然りです。
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2012/03/06 07:00
プーチン大統領は選挙期間にも北方領土に関する発言をしてましたね。
そもそもここ数年のロシアの強行姿勢がメドベージェフ前大統領の基盤強化と関連して語られることが多かったので、勘ぐれば当選したプーチン氏のメドベージェフ陣営への牽制とも取れなくはないですが。

日本の立場としては四島全てが日本領であるから変換してほしいところ。
ただ竹島問題と同様に、実効支配していない国の主張というのはとにかく弱い。
国際的には「ならアクションを起こせばいい」という一面もあるでしょうから。
(だから尖閣諸島を守ることが重要でもあるんですけどね。)

日露の北方領土に関する合意は共同宣言にあるわけで、それをどこまで日本有利に持っていけるかが外交手腕の見せ所。
橋本元首相が交渉した時にはかなりよいところまでいってたって説もあるらしいですね。
(外交のことなので噂通りとは限りませんが。)
それだけに後継のグダグダが残念なところでもあります。

今後の外交についてお説ごもっともなんですが(小泉氏が云々辺りは特に)、野田首相がこれからの外交に対応できるのかですね。
(TPPでも正式交渉に入る以前にオバマ大統領に足元見透かされている状態だしなぁ・・・)
外務省官僚にしても前回の件で危ない橋でも渡ってやろうという人がどのくらいいるか怪しい気もします。
官僚は任期がわかっている政権と心中する気はないでしょうから、少なくとも朝令暮改にはならないと信じられないと動けないでしょう。
で、まかり間違って、アジェンダ大好き勢力と敵対勢力作っとけばいいや勢力が次期政権にでも就こうものならジ・エンドだと思う・・・

そういった意味では、北方領土問題って国内問題なんですよね。
国がごたついているところに譲歩する国なんてないでしょうから。



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