Nicotto Town


つれづれ 思うがままに


ティータイム♪この世界の住人達(後編)

部屋のほぼ中央に位置するテーブルに沢山のお菓子と人数分のティーカップが用意される。
テーブルの手前には、2人掛け用のソファーが1つと、左右に1人用のソファーが1つづつ置かれている。

そのうち、2人掛け用のソファーの左側に、チョコンと黒い少年が座り、右の1人用のソファーに白い青年が優雅に腰掛け、最後にポットを持った、茶色の青年が、黒い少年の隣りにゆっくりと座る。

3つのティーカップにそれぞれ、紅茶を注ぐと、黒い少年と白い青年がすぐにカップを持ち上げる。

「「いただきます!!」」

2人の声がハモリ、それぞれ紅茶を飲み始める。

「どうぞ。召し上がれ。」

少し遅れて、茶色の青年がカップを持ち上げると、2人の声に答えて、同じように紅茶を飲む。

黒い少年は、素早くティーカップを持ち上げたものの、暑いものが苦手なのか、すぐには飲まず、何度もフーフーと息を吹きかけ冷ましてから、そっと1口飲む。

対する白い青年は、少し冷ますと一気に半分の量を飲み干した。そしてすぐに、シュルリと舌なめずりをすると、盛り付けられた大量のお菓子を凄まじいペースで口に運んでいく。

その合間に、茶色の青年が、素早く的確に自分と黒い少年の分のお菓子をお皿に取り分ける。

白い青年はというと、そんなこと気にもせず、どんどんお菓子を食べ尽くしていく。丈の長いローブが邪魔なのか、お菓子を頬張りながら、おもむろにそれを脱ぎ捨て、その上、ブラウスの袖のボタンも外し、腕まくりまで始めた。長いしなやかな冷たい腕が指が次々とお菓子を鷲掴みにし、どんどん口へと運ぶ。いつも閉じられた目は、いつの間にか開眼し、紅の目がギラギラとヒカリ、まるで獲物を狙うかのようにお菓子を見据えている。

「相変わらずよく食べるよね~」
「あの細い体のどこにあんなに入るのでしょうか・・・」

白い青年の様子に、呆れを通り越して感動さえ覚え始める2人。その間にも、白い青年の細いしなやかな身体に、大量のお菓子が吸い込まれていく。

彼は、優雅な見た目に反して意外と豪快である。

「ふう・・・おいしかった。クヒヒッ・・・ごちそうさま。」

ひとしきり食べて満足したのか、残り半分の紅茶を飲み干すと、口元をナプキンで拭いながら幸せそうに微笑む。

「お、お粗末様でした・・・」

茶色の青年が、引きつった笑顔を浮かべながら、それに答える。黒い少年は、我関せずといった様子で、やっと2口目の紅茶を飲み込んだ。

「クヒヒッ・・・これで、しばらくは何も食べなくて済む・・・」
「身体に悪いですよ?」
「しょうがないじゃん。そういう体質なんだもん。この人。」

満足げにお腹をさすりながらの白い青年の言葉に、茶色の青年が心配するが、それを黒い少年がバッサリと切り捨てる。

「そもそも、まずこんな時間にお菓子食べること自体が間違ってるケドねぇ・・・クヒヒヒ・・・まぁ、我たちにはそんなこと関係ないか・・・クヒッ、クヒヒヒヒ・・・」

白い青年のどこか狂ったような笑い声と言葉に、2人は困ったように顔を見合わせ、1つため息をつくと、静かに紅茶をすすった。

時間軸が狂ったこの世界はいつも夜。夜行性の彼らのためにそう作られた。居心地は悪くないけど、どこか寂しいこの世界で、楽しいティータイムを。







後に、遅れた来た4人目が乱入して、しっとりした(?)空気は台無しになったとさ(笑)








ハイ、意味わかんないですね。ごめんなさい。4人目もちゃんと設定された男がいるんですが、コイツ出すと余計長くなるので、コイツに関してはまた次回で;;

この3人が何者かはあとでネタバレプロフを張り出し予定です(一応作中にヒントを少し散りばめてはいます。と言っても、分かりにくいですが;;)

それでは、今回はここまで!!お疲れ様でした。





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