Nicotto Town


妄想系音楽論


Satisfied Mind

Jeff Buckley 「Sketches For My Sweetheart The Drunk」から

かつての職場の先輩であり、同僚であり、時に対立し、なだめすかされ、時に上司をどのようにしてだまくらかすか知恵を絞りあった人が自ら命を絶ってしまいました。
私の人生で、激務の日々と呼べる時代をともに過ごした仲間です。
当時の記憶はところどころ今でもはっきりとしません。ただひたすらいつも疲れていて、眠くて、終電ではない電車で帰れれば、いやそもそも家に帰ることができたら幸せな日々でした。
そんな日々を向かいの席で一緒に過ごした人が、だれにも何を告げることも残すこともなく、あっさりと自分の人生に幕を引いてしまった。

決して強い人ではなかった。むしろ常に脆さと同居しているような人だった。ただどこまでもまじめだった。逃げることなく立ち向かった。逃げることさえできなかったのかもしれない。でも常にぼくの前を歩いてくれた。そんな人が、ふっと消えてしまった。

何も感じられないし、何も考えられない。いや、むしろ感じることや考えることが多すぎて飽和しているのかも。それすらわからない。

ただ言いたい。もう一度会って伝えたい。

そんな死に方じゃ、おれたち使い減りする部品みたいじゃないかよ。やりたいこともやらなきゃいけないこともやりきれずに、そんなんで死んだら自分がかわいそう過ぎるじゃないかよ。小さい娘どうすんだよ。ばかやろう。

そんなことを伝えることさえ、もうできない。

転勤族の性で、当時の仲間ももう散り散り。一緒に飲んだくれて悼むことさえできない。
今日はひとりで飲んだくれることにしよう。

http://www.youtube.com/watch?v=TpfkLDLE_pU

http://www.youtube.com/watch?v=ElV585t9M6g
↑ライブの動画があったとは。




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