砂鉄の国のアリス
- カテゴリ:日記
- 2012/03/18 12:03:34
目を覚ました僕に 優しく声をかけてくれた
その時から僕は貴方を守ると そう、決めたんだ
二人だけの王国の主 砂鉄の国のお姫様は
僕に名前を与えてくれた
二人だけの秘密のセカイ ちっぽけな箱庭の中で
僕は生まれたのか
僕の名前を呼ぶ度 貴方は笑うんだ
もっと貴方に笑って欲しくて 僕は貴方の名を呼んだ
狭いこの王国で 理を抱く砂鉄の姫
貴方に貰ったこの名前 とても誇らしいから
長い金色の髪を 紅く彩るシデーロス(鉄)
麗しき姿はとても美しく でも…何故だか怖かった
二人だけの王国の主 砂鉄の国のお姫様は
僕に身体を与えてくれた
二人だけの秘密のセカイ 永遠の安らぎの中で
僕は暮らすのだろう
僕の身体を見つめて 貴方は笑うんだ
もっと貴方に笑って欲しくて 僕は貴方に触れてみた
狭いこの王国で 理を抱く砂鉄の姫
貴方とお揃いの この髪がとても誇らしいから
蒼いその瞳は 魔法をかけるミオソティス(忘れな草)
麗しき姿はとても美しく でも…何故だか哀しかった
どういて貴方は泣いてるの 声を出すたび触れてみるたび
貴方の目から光が消えて いつしか気づいてしまったんだ
ひび割れたこのククロセアトロ(人形劇)
僕の名前は? 僕の身体は? 私は誰?
狭いこの牢獄で 偽りを抱く蹉跌の姫
貴方にかける言葉は 何処か虚ろに響くばかりで
黒く染まる体躯は 私より出づる罪の色
やがては何もかも崩れ落ちて さあ、そっと安らかに
目を閉じて