ロケット坂 1
- カテゴリ:自作小説
- 2009/06/12 05:40:21
ののみは自転車で高校に通っていた。
彼女の高校の裏はすぐ山で少し町より小高い所に位置していた。
学校の正門へと続く道は川沿いの少し急な上り坂である。
川は正門の近くで深い谷となるほどの勾配のある真っ直ぐにのびた長い坂で生徒達はその坂道を毎朝、自転車で通学する者も徒歩でする者もこの坂しんどいなと思いながら通っていた。
ののみは今日もその坂道を自転車で正門へと向いながら
「どいて、どいて、じゃましないで」
と、叫んで何事かとびっくりして後ろを振り返る生徒たちに自分が自転車で通る道をあけさしていた。
たいていの生徒は自転車のペダルのあまりの重さに耐え切れず坂の途中で自転車を降りてそれをおしながら学校へと向かう。
しかし、ののみは自転車を降りようとしなかった。
生徒でいっぱいの道を大きな叫び声で自転車が通る道をあけさせ、ただひたすらに立ちこぎをしながらハンドルを左右にふりバランスをとり、歯をくいしばりゆっくりと上って行くのだった。
「こらどいて。そこの男子じゃまや。じゃまするな」
ののみの声が飛ぶ。
「びっくりさせるな。ののみか。みんな降りて自転車おしてるぞ。あぶないからお前も降りろ」
と、同じクラスの男子が注意する。
「いややで。比呂斗(ひろと)いいから道をあけて。早く」
今にも止まりそうな自転車、こけない様に必死でハンドルでバランスを取りながらののみは叫んだ。
比呂斗とののみは、高校三年で同じクラスである。
二人をむりやりタイプで分けるとしたら比呂斗は文化系でののみは体育系、いまの言葉を使えば草食動物系と肉食動物系になる。
比呂斗はののみの自転車のハンドルを握って自転車を止めてしまった。
いつもなら比呂斗はこんなバカなことはしないだろう。
鹿がライオンにちょかいをだすようなもので後でどんなめに遭うかわからない。食べてしまわれるのが判り切っていた。
比呂斗は何故か今日だけは感情が先走ってしまったのだ。
ハンドルを握られてバランスを失ったののみは両足を地面につきサドルの前に自転車をまたぐかっこうで立っていた。
ののみは比呂斗の顔をしばらくじっと見てそして言った。
「やってくれるわね比呂斗」
「あの、すみません。この手がかってに動いて」
比呂斗はとっさの言い訳を手のせいにした。
そして手をハンドルから離すと比呂斗は手をにらんだ。
「手がかってに動いた。それですむと思うの。この坂を自転車を降りずに登ることが私の楽しみ。よくも邪魔してくれたわね比呂斗」
「そんな。ただ危ないと思って」
「危ない。何が危ないのよ」
「その、自転車」
「自転車が危ない。なんで自転車が危ないのよ」
比呂斗はののみに何を言ってもだめなことに気がつき黙りを決め下を向いてののみがあきらめるのを待つことにした。
二人のそばを他の生徒達が避けるように通りすぎてゆく。
かかわりたくないのか恋人同士の朝の会話に見えるのか分からないが誰も二人に話かけてこなかった。
ののみはただ下を見てだまり込む比呂斗をしばらく見ていた。
やがて生徒達の通学ラッシュも終わり坂道の生徒の姿も少なくなってきた。
比呂斗は遅刻が心配になってきたときのことだった。
ののみが二人の沈黙を破り話し始めた。
「比呂斗、何かいいなさいよ。あんた男でしょ」
「ののみ遅刻するぞ」
「あんた遅刻が心配なの。それでも男」
「遅刻に男とか女とか関係ないと思うけど」
「まいいわ。私と勝負しなさい。そうしたら許してあげるわ」
「勝負なんのことや」
つづく

























続きはありすさんの小説のほうが楽しみです。
わたしのは、もうわかっているので。
ののみっていう名前も可愛いくて、気に入っちゃいました☆
二人の勝負が楽しみです♪
二人は、何で勝負するのでしょう。
続きが楽しみです^^
地獄坂なかなかいい名前ですね。
人生を表しているような坂。
大根足でも細い大根足ですね。
長くて細くて白くて足首がきゅとしまっている。
なぎさおねえさんセクシー。
わたしの高校も最後に上り坂がありました。
駅をおりてずぅ~~~っとまっすぐに校門に向かう一本道をひたすら
登りました。最後の100メートルほどはそれはそれはきつくて
「地獄坂」と呼んでいました。
わたしの足が大根足なのは その坂のせいだと思っています^^;
続きがどうなるのかなぁ~ワクワク^^v