Nicotto Town


つれづれ 思うがままに


ティータイム♪お隣同士

決まって座るソファーの僕の席。隣は必ず―――――

「すーちゃん、こっちこっち!!」
「はいはい。」

いつも座るソファーの隣の席をポンポン叩いてすーちゃんを呼ぶ。僕の隣は必ずすーちゃん。

「よいしょっと。」

ポットを抱えたすーちゃんが僕の隣にゆっくりと座る。

「今日のお菓子は何?」

すかさず、隣に座ったすーちゃんの腕を掴ん軽く揺らしながら、今日のおやつを聞く。

「今日はロールケーキですよ。チョコ味と生クリームのがありますからお好きな方をどうぞ。」
「やったぁ!!じゃぁ、僕、生クリームの方!!」
「んじゃ、俺はチョコの方貰うぜ。瑞は?」
「我は今日はお茶だけでいいや~」

お皿に、生クリームたっぷりのロールケーキを1つ乗せると、すぐに頬張る。ふわふわのスポンジとひんやり冷たい生クリームの組み合わせが絶妙でとても美味しい。もう一口食べると、シャリっという食感と共に甘く優しい味が口いっぱいに広がる。

「すーちゃん、これ・・・・」
「ふふ。気づきましたか?生クリームの方にはスライスした林檎が入っているのですよ。」

すーちゃんは、優しい笑顔を浮かべると、人差し指を立てて得意げに説明する。

「ん、こっちはナッツか?」
「ご名答!!チョコ味の方にはナッツとクルミが入ってるんです!」
「お~、さすが!!チョコと超合うぜコレ!!」

蒼も嬉しそうにロールケーキを口いっぱいに頬張っている。

「クヒヒッ・・・何だか我も食べたくなってきちゃったな~・・・・」
「なら、瑞さんも食べますか?」
「そうだね~・・・蒼ちゃんのを一口貰おうかな~・・・」
「はぁ!?何でだよ!!」
「え~・・・いいじゃない~・・・蒼ちゃんちょうだい~・・・あ~ん・・・」

瑞さんは、蒼の方に身を乗り出すと、あ~んと口を開ける。蒼は困ったような顔をしていたけど、結局仕方なさそうに瑞さんに一口あげてた。何だかんだいってあげちゃうんだから蒼は優しい。

「すーちゃんは食べないの?早くしないと無くなっちゃうよ?」
「そうですね。では、頂きましょうか。」

すーちゃんも、フォークを持つとお皿にチョコ味の方を取り分けると一口食べる。

「どう?」
「我ながら、上出来だと思いますよ。」

すーちゃんは、ケーキを飲み込むと満足そうにニッコリと笑った。

「そうだ!!」
「どうしました?」
「僕がすーちゃんに食べさせてあげる!!」
「えぇっ!?」

いいことを思いついたような表情の僕に、驚いて目を見開くと、すーちゃんは思いっきりのけぞった。

「はい、すーちゃん。あ~ん。」

驚いて固まっているすーちゃんの口元に、一口サイズに切ってフォークで指したケーキを近づける。

「あ、あ~ん。」

戸惑いながら、すーちゃんはケーキを口に入れると、いつものように優しく笑ってくれた。

「おいしいですね。ありがとうございます。翠君。」

すーちゃんの言葉に嬉しくって僕も笑うと、今度はすーちゃんが僕にケーキを同じように差し出してきた。

「お返しです。どうぞ。あ~ん。」
「あ~んっ!!!」

僕は、満面の笑顔を浮かべるとすーちゃんがくれたケーキにカブリついた。


僕の隣はいつもすーちゃん。僕は優しいすーちゃんが大好き!!すーちゃんの作るお菓子も紅茶も大好き!!すーちゃんは、僕にとってお母さんのような存在・・・なんて、すーちゃんには秘密だけどね。


「和むなあの2人・・・・」
「蒼ちゃん、もう一口~・・・・」
「自分で食えっ!!」




今回は、翠君視点ですーちゃん(賢)のこと+αを語る感じにしてみました!!





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