Nicotto Town


黒曜のアジト


骸誕生日小説。


※骸いじられ役です。そしてクロームには甘いです。


最近、犬と千種、クロームまでなんだかよそよしい。
時々こそこそと話し合っては何処かに行ってしまう。

今日。朝起きたときも彼らは居なかった。
軽く近所を回って、三人を探すついでに黒曜マートでチョコレートを物色し、
黒曜ランドまで戻ってきた。
結局彼らは居なかった。

パンパンパン!!
銃声にも似た音が鳴り、パーティグッズの紙テープが飛び散った。
火薬の匂いが鼻につく。
「骸さん!!お誕生日おめでとうらびょん」
「「…おめでとうございます!!」」
最初に犬、続いてクロームと千種が、定番とも言えるお祝いの言葉を述べる。
「犬…千種…クローム…。」

僕でも忘れていたのに…
それに、誕生日を祝われること自体が初めてだった。
「クロームがパイナッポーケーキ作ったんらびょん!!」

…カチン。
何故この幸せな誕生日にその果実の名前を聞かなければならないのでしょうか…?
僕には全く理解できかねます。
「パイナッポーケーキ…?」
「骸様が喜ぶから…って犬が。本見て作ったんです。」
けして饒舌では無い彼女が、口にした真実。
彼女に罪はないのです。

「…犬…」
「きゃおん!骸さんの目が一に!!」
「めんどい…。」
なまけものの眼鏡の彼が、溜息をついた。いつもの口癖と共に。」

「骸様…。」
骸を制止するように。でもか細い高音。
「どうしたのです。クローム。」
「骸様が喜ぶと思って、カップケーキ…チョコのも…作ったの。」

喜んで貰おうと思って作ったケーキは、逆に主役の機嫌を損ねてしまった。
それの許しを求めるように…。それでいて頬を染めて。
「…。」
「んあ?いつのまに…。」

「クローム。それでこそ僕の可愛いクロームです。
犬。クロームに免じて許して差し上げましょう。…次は無いですよ。」



「なかなか良いですよ。上出来です。クローム」
「骸様」
さっそく甘い雰囲気の二人に、飲まれそうだった。
「めんどい…」
本日幾度目かの口癖が出る。

「骸様…。もう一つのケーキはどうするんですか?」

「僕は食べませんよ。忌々しい。」
「パイナッポーは…口がかゆくなるから…」
「俺はごめんだびょん!パイナッポー病が移るびょん」

「と言う訳なので、処分しておいていただけますか?千種。」
と笑顔で言いながらも、犬に向ける目は笑っていない。


…。
本当に…めんどい。

いや…味は悪くないけど。





骸!!誕生日おめでとう!!
なんか本編でもなり茶でもいじられ役だけどそんな貴方が大好きです!!

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