家がとなり同士だからか、

小さい頃からずっと一緒。

高校もクラスも

部活は男女で違うけど、

それでも同じ体育館で練習してる。


だから


あいつが好きって

とっくに気づいてるのに

このままでいいなんて思ってるのは

きっと、そのせい。




「ねー、きぃちゃん」

「どうしたんスか？」

「ここ、私の部屋なんですが」

「知ってるッス」


ちゃっかりモデルなんかやり始めて

ちょっとは会えなくなるのかな、って思ってたんだけど

どうやらそんな心配は無用だったらしく


最近の彼は

めっちゃ暇らしい。



「そこ、私のベットですよね？」

「そーッスね」


わかってるじゃないですか。

じゃぁなんで、そんなにくつろいでんの



「きぃーちゃん、私疲れてるんですけど」


「俺だって疲れてるッスよ
　今日だって緑間っちがあーだこーだうるさくて」


そりゃ、あんたがサボってたからでしょ。


「そんなら自分の部屋で寝ればいいでしょ？」

「いいじゃないッスか
　ここ落ち着くんスよ」

「それじゃ私が寝っ転がれないでしょーが」

「じゃぁ一緒に寝るッスか？」

「は？」


なにをいきなり…。


「はーやくっ」

「バカ」


そういって背を向ける

まったく、人の気も知らないで

もしかしたらって

期待しちゃうじゃん。


「神奈(かんな)っちー♪」

「えっ!?ちょっと、きぃちゃん」


そっぽ向いた私に

後ろから抱きついてそのままベットにダイブ


「あー、やっぱこれが一番落ち着くッスね」

「きぃちゃっ…はなれて」

「神奈っち、大好きッス」

「…はい？」

「断られたら
　俺、ショックで立ち直れないッスよ」


女の子には振られたことないッスから、って笑う


「自意識過剰」

「神奈っちの前だけッスよ
　で、どうなんスか」


憎たらしい自信と彼の思惑に

反抗しようと考えても見るけど、

多分むり。

だって、


「大好きだバーカ」


私も大好きなんです。



いつまでも変わらない

(私があなたを、想う気持ち)