カリブの女海賊 メアリ・リード
- カテゴリ:日記
- 2012/07/31 09:53:14
メアリ・リード(1685?-1721・4) は18世紀にカリブ海で活動した海賊 ジョン・ラカムの手下の一人で同じく女海賊であった アン・ボニーと共に伝説的な女海賊として知られています (ジョン・ラカムについては、前ブログ アン・ボニー参照)
メアリはロンドン近郊で船乗りの遺児として産まれましたが、彼女の母は亡夫の両親から仕送りを得るために男児であると偽り、男装させて育てました
13歳になると、あるフランス人女性の下へ下男奉公へ出されますが仕事に嫌気をさしてそこを逃亡。海軍に入隊して見習いの水兵として軍艦に乗り込むこととなりますが、すぐに飽きてしまい、またまた脱走。 今度は陸軍の歩兵部隊に入隊しました。 そこで彼女は頭角を現し、数々の手柄を立て、部隊内で高い信頼を得るようになりました
しかし、いくら男装していても彼女は女でした。 そこで知り合った青年上官に熱烈な恋をしてしまいます
そこで彼女は、実は自分が男装した女であることを告白して結婚。 オランダのブレダ城近郊に新居を構えますが、幸せな結婚生活は長く続きませんでした。 結婚後ほどなくして夫は死亡。 収入は無くなり、日々の生活にも困窮した彼女は、再び男装して陸軍に入隊しようとしますが女であることが発覚して果たせず、彼女は男装したまま西インド諸島行きの帆船に船乗りとして乗り組むことになります
そして、1719年、その船がジョン・ラカムの海賊船に拿捕された時、彼女はその手下となることを決意して生涯の相棒となる アン・ボニーと出会うことになりました
当初、メアリの男装は誰にも知られていなかったようです。
そんな自分に対して熱い恋心を寄せて誘惑してくるアンに対して、彼女は自分が男装した女であることを告白。
以後二人は深い友情で結ばれることになりました
メアリはカットラス(刀)の遣い手であったとされています
メアリ単独の海賊行為はあまり伝えられていませんが、伝説として次のような話が残されています
ある時、メアリお気に入りの青年海賊が年長の海賊と決闘することになり、青年海賊が不利と見た彼女は決闘前日に年長海賊を呼び出し、決闘を申込み倒してしまった。 翌日青年海賊は決闘の場所に出向いたが、その時、すでに決闘の相手はこの世の者ではなかった
1720年10月 ラカムの海賊船がジョナサン・パレット提督の船に捉えられたとき、ほかの男性海賊が怖気づいて船倉に逃げ込む中、メアリはアンと共に勇敢に戦いましたがついに捕縛され、裁判を受けることになりました
1720年11月28日に行われた裁判で死刑判決を受けますが、アン同様妊娠中であると主張。刑の執行は出産後まで延期されることが決まりましたが、翌年4月、拘留されていた牢獄の中で熱病によって死亡しました
彼女の妊娠や埋葬の記録は残されていませんが、公式記録には メアリは出産に起因する熱病によって死亡したとされ、セント・キャサリンの古い教区内にメアリ・リードのお墓が残されています
メアリはアンよりもさらに海賊生活が短く、アンに付随して語られることの多い人物ですが、彼女自身の伝説も数多く残されています
記録として、法廷内での彼女の発言が残されていますが、判事の(後悔の念を呼び起こそうとしたのでしょうね?)
「喧噪渦巻く海の上で、しかも、捕まれば絞首刑と決まっている海賊業のどこがそんなにいいのか?」
という質問に対して、メアリはこう答えています
「吊るし首なんて怖くもなんともないさ だって、それくらいでなきゃ、そこら辺の弱虫どもが みんな海賊になっちまうだろ? 海賊ってのはね、真に勇気のある者だけが許されるんだよ 反対に訊くけど、何の自由もなく、ただみじめに生きているだけの人生のどこがそんなに面白いんだい?」
なんとも、女海賊らしい威勢のいい発言ですね
さてさて、史実上実在した女海賊 アンとメアリのお話はここまで……
なんともドラマティックな二人の女海賊ですね~。
小説の登場人物にぴったりな感じです。(笑)
アンと同様、メアリも海賊で強い戦士と言う事ですかね。
女海賊になってしまう女性って やっぱり相当気が強そうですねw
私も弱いものにはめっぽう強いんですがねw