悪ノ娘ト想イ人Ⅶ
- カテゴリ:日記
- 2012/08/02 17:20:52
雨によって森は湿り、コローナの命令である『森を焼く』事は出来なくなった。
しかし、コローナは諦めずに次の命令を出す。
それぞれ単独行動でミルフィオーレに行き、ミルフィオーレの痣のある一族『千花族』の女性を一人残らず。殺す。
その命令が出て数日。
ミルフィオーレの商人、フォン・アルコバレーノがボンゴレの牢獄に収容された。
彼は、自宅で雇っていた千花族の使用人を全て逃がしてしまった。その罪を問われてボンゴレ軍に捕まったのだ。
「私としたことが…まさか捕まるとは思ってもみませんでした。でも使用人達には無事に逃げ切って欲しい物です。私の家では、使用人も家族と同等に愛することを決めて居るんですよ。」
そう言ってほほえんだ。
「そうです。君に委ねたいことがあるんです。本来ならボンゴレの人に委ねるなんて無謀なのですが、君なら任せられそうな気がする。」
彼は檻越しに耳打ちをした
「ディーノの想い人はキョウコです。おそらく王女はもうこのことを知っている。言葉が悪いですが、キョウコが死ねば多くの千花族が助かります。君に判断を任せる。キョウコの居場所は…。」
おそれていた事実が判明する。
キャバッローネ王の想い人はキョウコちゃん。
多くの千花族のために彼女に死ねと…?
ふざけるな。
誰が助かったって、あの娘が死んだら意味が無いじゃないか。
重すぎる課題に頭を抱えていると、部屋への帰り際にコローナにあった。
森の奥…フォンが言っていた場所に行くと確かに彼女はいた。
隠れていたのは井戸に見せかけた地下倉庫だった。
少しだけ彼女に声を掛けて倉庫を立ち去った。
此所にいたらきっと誰にも見つからない。
どうかどうか生き延びて…オレ。この戦争が終わったら迎えに行くから。必ず。
高鳴る胸を押さえて王宮に帰ってきた。
「ツナか。例の歌姫は元気にしておるか?…わらわはお主を信じておったのに黙っておるとはのぅ…。」
「は…?何のことですか?」
「とぼけても無駄じゃ。あの娘は、たしかキョウコといったか…?」
一体誰が…コローナに情報を提供したんだろう。
何故、オレが知っていることを知っているんだろう。
「最後のチャンスをやろう。その娘を殺してまいれ。」
運命の判決は、下る。
暗い地下の石畳に、
冷たく横たわる君。
…どうして…ドウシテこんな事に…
「うわああああああああああ!!」
ドウシテ…涙が止まらないんだ。
君を守りたかったのに。






























悲恋って言うのかな?こういうの・・・
ツナ・・・っくぅ!!