罪ト悪ト復讐トⅤ
- カテゴリ:自作小説
- 2012/08/05 19:17:04
「おまえたちに協力したいんだ。」
仮面の彼はそう言った。
「何の事かしら?あなたには関係の無いことです。」
仲間の一人、アーデルハイトは、ぴしゃりと言い切った。それでも懲りず、重たい声で言った。
「とぼけても無駄だぜ?おまえ達が何をたくらんでるか。オレはつかんでるんだ。」
後ろで、男衆達がひそひそと話しているのが聞こえた。
「おい…どうするよ。」「ずっと仮面を被ってるなんて信用ならんな。」
僕は、薄々彼が誰か分かっていた。僕は少なくとも1回は彼に会ったことがある。
「いいよ…アーデルハイト。仲間に入れよう?」
僕がそう言うと、アーデルハイトは不思議そうな顔をした。
「…エンマ…?」
「彼は信用できる…多分。」
彼はきっと高貴な身分な人なんだと思う。彼からは、身分を捨ててでも革命に参加する覚悟が感じられた。
「そこまで言うなら…」
そう言ってみんなは首を縦に振った。
「でも…名前を教えてくれますか?」
「ランパンテ…そうよんでくれればいいぜ。」
僕達に仲間が加わった。
コンコン…軽いノックの音が響く。
「頼まれた物を持ってきましたよ。」
ドアを開けて入ってきたのは刀鍛冶をしているスカルの父親だ。
「協力ありがとう。お代…本当にいいの?」
彼は、僕達に武器の協力をしてくれる事になった。それも無償で。
彼だって生活が楽なはずはないのに、少し悪いと思ったんだ。
「気にしないでください。その代わり革命。…必ず成功させてくださいね。」
「はい。頑張ります。」
革命を待ち望んでいる人は意外と多くいるかもしれない。
「おいおい…こんなでっかい剣、ラウジでももてないぜ?」
メンバーの一人、ジュリーが外の荷車から一番大きな剣を見つけていった。
「ああ…それは皆さん用では無いですよ。」
「…あの子のこと、本当に良かったんですか?」
「本人が言うんです。仕方ないでしょう?」
そう言っても、彼を巻き込むのは少し気が引けた。
「ああ…そう言えば、イエミツさんの遺品――剣と鎧が見つかりまして。鎧はエンマさん用に作り替えました。あと、剣はさすがにエンマさんでは扱えないと判断したため、親衛隊の紋章だけ切り取って鎧に取り付けましたよ。」
目の前に差し出されたのは、真っ赤な鎧。父さんと同じ赤い鎧。
父さんの死を忘れない。必ず王女を、あの…王女を。
数日した頃、ランパンテが沢山の部下を連れてやってきた。
彼らと少し手合わせをしたけど、みんな戦い慣れたエキスパートだった。
農民がほとんどのこのレジスタンスで、心強い。
そして実践して分かった。スカルの親父さんから貰ったこのレイピアが驚くほど手に馴染む。
そしていよいよ決戦の日は迫っていた。






























復讐…的なのには割と合う役だとおもいまして。
エンマくんメイコの役だねw←いまさら