悪ノ娘×リボーンパロです。

ボンゴレは、痣狩り令で多くの兵を失った。
ボンゴレは此所近年争いなどほとんど無かったのだ。
平和ボケした兵士の中には、農具を持った農夫に殺された者まで居る。
つまり、ボンゴレは戦力が不足している。今、戦争などが起きたら危ういほどに。
「戦力ですが、只今ボンゴレ領内にはアロードラ出身の傭兵団、「ヒバリ傭兵団」が在籍しています。彼らの戦力はなかなかのモノですから、利用してみては如何でしょう？」
手に入れた資料をペラペラとめくりながら、大臣ハヤトは、王女に問う。
「兵の事は任せる。どうせボンゴレの勢力に敵う様な敵はいないじゃろう？」
「ええ、勿論です。王女。」
ハヤトはそう言ったけど、内心はどうだっただろう？
ボンゴレが最強と呼ばれたのは、先代の父さんや母さんの時代だ。
今のボンゴレは明らかに衰退している。

「私どものような卑しい者を王宮に挙げていただいて大変光栄です。」
跪いて頭を垂れているのはヒバリ傭兵団副長、テツ。
一方隊長はと言うと…
「ねぇ…もう終わったの？要するにボンゴレを荒らす者を咬み殺せばいいんでしょ？」
しれっとそういうヒバリは、王女の怖さを知らないんだろうか。
「なっ…！偉大なる王女になんて口聞いてやがんだヒバリ！王女！こんな奴に頼る必要ありません！オレだって剣術には自身があります！オレを頼ってください王女！」
そう言えば何故かハヤトは昔からコローナを心から崇めている。
オレが王宮にいた頃からずっとコローナ派だし。
大抵の大臣格が王女怖さにコローナのご機嫌を取っているのに、少し不思議だった。
疑問に思ったままコローナの方を見ると、コローナはにやりと笑った。
「よいじゃろう。面白い。ヒバリ、そなたには十分の給金を与えるゆえ、…暴れてくるとよいぞ？ひとまず今日は体を休めると良い。下がれ」
コローナは、ヒバリを気に入ったようだった。

ヒバリが下がってからしばらくした頃、鏡の間に息せき切ってハヤトが駆け込んだ。
「王女ぉ！！大変です！」
「何じゃ。今はおやつの時間じゃ。くだらないことなら後にせい。」
王女はおやつの時間を邪魔されたのが気に入らないらしく、ブリオッシュにぐさりとフォークを突き刺していた。
「それどころでは！！貧民層を中心に、国民に不穏な動きがあります。」
「…どういうことじゃ？」
「ええ。武器を手に取り、集団化してこちらへ向かってきます。」
「王宮を襲うというのか！？食い止めい！ヒバリ傭兵団とボンゴレ親衛隊、それから軍で城の周りを堅めるのじゃ。それとスクアーロは何所に居る？スクアーロを呼ぶのじゃ！」

運命の歯車は、刻々と破滅への時を刻む。


スクアーロは普段はただの使用人として働いていますが、非常時は暗殺者として多いに役に立っています。

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