詩「消セナイ」
- カテゴリ:小説/詩
- 2008/10/04 03:14:27
気が付けば海に来ていた
海原から吹いて来る強い風に
しっかりと足を踏ん張って
自分の哀しみがどこから来てるのか
そんなことさえ見失っていた時に
寄せては返す
波の波紋は
僕の哀しみとは別のところにある
なのにどうしてこんなにも
見ているだけでこんなにも
胸が苦しいほど切ないのだろう
海岸沿いに咲いていた花は
僕の手で摘み取られたときには
それはすでにもう死に向かっていて
だからこそ切ないほどに美しくて
僕はそれを波間に向かって投げた
無性に何かを傷つけたい気分で
この焦燥を
この怒りを
この憐憫を
この いとおしさを
なんと呼べばいいか分からない
愛されていても
こんなにも強く愛されていても
絶望的な孤独感に包まれる夜がまたやって来る
どうしても拭えない
その闇の深さを
消せない

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- やっぽ
- 2008/10/04 16:26
- これまた 長いのきたーーーーーーーーーw
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