出稼ぎの帰りに、
力つきて、道の駅で寝ちまいましただ。
ちょろっとのつもりが、ははは、ガンガン熟睡ったんですけどね。

それがさぁ、びっくりよ。

だれか私の車のドアを叩くの。
そんでもって目が覚める。。。
オッサンが覗いてる。

窓を２０センチほど、開ける。

「なんすか？なんかここに車置いてて、問題スカ？」

眠たいのに起こされてるから、かなり不愉快。

「寝てるとこ、ごめんねぇ。寝てた？」

いやいや、あんた「寝てるとこ」って自分で謝ったじゃん。
寝てただろ？私、見るからにっ！

「それでさ、ごめんね、乗せてくれない？」

はぁ？どこに？

「助手席に。。。お話しない？」

ぶちっ！サスガに寝起きでもクチは達者だよ、わたくし。

「なんでそっちの都合で起こされた上に、
そっちの都合で『お話』なんざしなくっちゃなんないのだぁ？
眠たいから寝てんだろ？眠たくなきゃ寝てねぇんだよっ！
あほか！おっさん！
こちとら、体調も最悪なんだよっ！」

ごめん、ごめん。。。

おっさんは、
自分の１０トントラックにすごすご帰っていった。
トラックあるなら、私の車に乗りたがるなっ！バカタレっ！

よくよく考えたら、なんだあれ？
ジジイナンパっすか？
それとも、こういう事で新手の商売してる女性がいるのか？

どのみちヤだなぁ。。。情け無いなぁ。

ほんの５年程前までは、
ガラス張りの喫茶店で本読んでると、
外の道路からこっち見てる若者が、
踊ったり手を振ったりしながら入って来て、

「一緒にすわっていい？」

ばっかじゃないの？いくつと思ってんの？
ちゃんとご馳走にもなったしなぁ。
そのまんま帰ったしなぁ、ご無事で、食い逃げ♪

ちょっとカワイイ子が多かったしなぁ。

なぁんてことも、そこそこあったのになぁ。
その後は、ドンドン年齢上がって来たわ。
ああああああ。。。

華々しい事がないなぁ。
華々しい事だとも思わずに、
うっとおしがってたころが、あら、懐かしいわぁ。

いくらなんでもオッサンナンパじゃ、
「恥」にはなっても「得意満面」にはならんわ。

一応友達には話したわ。
「あんた、五年前までそれがあったのが、
年齢的に不思議なのっ！当時から言ってただろ！」

あっそ？
そんなに鬼の首取ったみたいに、笑うなよ！