Nicotto Town


黒曜のアジト


【黒バス】噂【黄笠】

BLなので苦手な人は見ないでくださいね。

キーンコーンカーンコーン…
黒板の字をノートにしたためているとチャイムが鳴った。
周囲の人たちの中には、授業中、机に突っ伏して寝ていた人もいて起き出して伸びをしている。
待望の休み時間、本を読んで過ごす者、人としゃべって過ごす者、様々だった。
オレの隣の女子も、高い良く通る声でうわさ話に興じていた。

「ほらーうちの後輩がさ、コクったけど振られたらしいよー?」
「マジでー?後輩ってー?」
「前話してた萩って子。中学でも女バス入っていたらしけど、その頃から好きだったらしいよ?黄瀬君の事。」
「あーもしかしてあの黒髪の可愛い子?やっぱ黄瀬君理想高そうだよねー。」
「でもさー好きな人がいるからって理由で振られたんだって。萩ちゃんかなり落ち込んでてさ…」

次第に大きくなる隣の声に、手元の小説にも集中出来ない。
平静を装ってページを繰るも、字を目で追うだけになって内容が全く頭に入らない。
たった数日前の出来事だけど、思い出すと今でも頬が熱くなる。
ずっと思いを寄せていた相手。そしてうわさ話の話題でもある黄瀬涼太と恋人になれたことを。
だからきっと、噂になっている『好きな人』は俺のことなんだと思う。
でも不安だった。
恋人になれたからって、何か付き合い方が変わったわけじゃない。
誰かを好きになったのなんて初めてで、何より相手は女子に相当人気がある。
黄瀬のことはもちろん好きだけど、アイツに俺のことをずっと好きでいてもらえる自信が無かったから。

少し日が傾き始めた放課後。体育館ではボールをドリブルする音が響いていた。
「ふはー疲れたッス!」
練習メニューを終えた黄瀬がベンチに座ってドリンクを喉に流し込んでいた。汗の滲んだ額が光を受けてきらめく。
「このくらいでヘバってんじゃねーぞ。まだまだだ!」
「えーっ先輩タンマっすよー」
恋人になるまでと何も変わらないやりとりが愛おしくて――だけどもどかしくて。
「なあ…」
そんなことを思いながらも、重い口を開けて声を掛ける。
「三年にまでお前が女子振った噂広がってるんだけど…」
「それでッスか…最近告白だかラブレターとかやたらうけるんス。」
ちょっと困ったようにしれっとそう言う黄瀬にかける言葉がみつからなくてしばらくの間の沈黙。
「そうッス…」
何かを思いついたように黄瀬が立ち上がりポケットから小さなメモを取り出した。
「これ、忘れてたんスけど、一緒に来てくださいッス。」
そのメモをのぞき込むと、女子の丸い小さな字でこう書いてあった。

『部活がわったら、中庭の桜の木の下で待っています。』

「これ…」
「証明してやればいいんスよ!俺の好きな人が先輩だってことを。」
そういうと強引に手を引かれて中庭まで連れてこられる。
12月の外の空気は冷たくて身震いする。
そんな中、明るい茶色の髪色をした女子が鼻まで顔を真っ赤にして立っている。あのメモの主だろうか。

「あの…」
何か言いたそうな高い声。視線は隣の俺の方に向いていた。
きっと続く言葉は「その人は誰?」だろう。
「前、手紙もらったけど、付き合うのは無理ッス。」
黄瀬が俺の頬にすっと手を伸ばす。黄瀬の柔らかい唇がそっと触れた。
「俺、この人とつきあってるッスから。」
呆気に取られる女子…しかし、そう簡単には引き下がらなかった。
それも自分を振る口実を作られたと思ったらしく、とても不機嫌そうだった。
「ほっぺにキスくらい、友達でもできるじゃん。私をだまそうったって…」
そう彼女が言いかけたときだった。
少し困った様子の黄瀬が、俺の顎に手を掛けて言った。
「本当はここまでするつもりじゃなかったんスけど。」
近づく黄瀬の唇に思わず目を閉じる。
触れる柔らかい感触――
目を開けると、淡い色の長いまつげが目の前にあった。
例の女子が、いかにもイライラした様子で去っていった。

東を見ると、赤紫に染まった空――。
そっと触れた唇の柔らかさと甘さがずっと唇に残っていた。


あとがき

リア友(ドルチェ)と遊びながらノリで書いた小説です。どうしてこうなった。
つかキャラが迷子。本気でキャラが掴めない。


#日記広場:日記

アバター
2012/12/22 20:15
歴史もん読んでそうw
黄瀬は犬の気持ち(((www…は、嘘で恋愛もん読んでそうw
アバター
2012/12/22 20:08
黄笠かわええ(*´`*)
モブ女で名前でてくるとかwすげぇw(通常モブ女は名前でない)
笠松先輩はね。ちゅうが似合うね。うん。




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