Nicotto Town


ココチュのネタ雑記帳


アニメ「フラクタル」を借りてきた

短編づくりに失敗を重ねたという意味では典型的な駄作アニメ

ズバリ感想を直球勝負で言えばこんな感じだろう

大まかなあらすじは世界がネット社会に乗っ取られ、自分のアバターでしか家族同士でも会話できなくなった厨二病的大頽廃社会を舞台に、その世界を守護する少女が主人公の許に舞い降りる
それをそんな社会を嫌がる反社会勢力とネット会社が右往左往して取り合ったり狙いあったりという、なかなか面白い題材(同時に使い古された手段)のお話なのだが、世界観の説明もお話の深みの持たせ方もキャラクターへの愛情の育成もヘッタくれも、全9話では何も出来なかったろうなぁという残念感だけしか残らない。これは本作がフジテレビだから酷評しているのではないのだ。

実際見て残る感想がぼんやりとしたイメージしかないのが本音だからきつく言うのだ

同作で数少ない評価点は、風景とキャラクターの作画だけになるだろうか。これはなかなか可愛らしい。しかしその可愛らしさの反面、案外作中には爆発炎上や派手な機関銃を応酬し合った戦闘シーンもあり、何故可愛らしくしたのか今一つ納得行かない。

決して一枚岩ではない反社会勢力
守護する少女を喪失したネット社会の葛藤
人造され行く守護する少女のクローン育成所

どれもお話には必要な要素かも知れない。しかし話数があまりに足らないのだ

短編アニメの育成にここまで失敗した類例もちょっと僕は見た事無い

さて小説の世界の話になる

原稿用紙30枚以下の超短編小説をたくさん書いている作家に、宮本輝という人物が居る。彼は自分の先生に「短編が上手い作家にならなくてはいけません。短編できっちり面白い作品が書ければ、自然と長編も面白くなる」と言われたそうだ。

現に彼の長編作品「優駿」「彗星物語」等はとても面白く、逆に日本で最も「短編集」が多い作家さんの一人なのではなかろうかと思える程、見応えのある短編が多い

彼に短編作りの特徴を十分に見出すことが出来る
①登場人物は4人まで(フラクタルは出し過ぎ)
②テーマは小さくコンパクトに(フラクタルは詰め過ぎ)
③時系列を決して乱さない
④無茶な謎解きを盛らない(フラクタルはやっちゃった)
⑤主役の目線からお話を離さないように展開(フラクタルはそれがしばしば)

要するに絞る事が肝心なのだ

ウィキペディアを見ると何だか梗概だけでずいぶんな量になっているが、こんなのを作ってヘラヘラしていてはダメで、次回の挑戦では宮本輝からしっかり学び、短くても共感できる作品を仕上げて貰いたい

これは次回何かの小説投稿に向けて動き出す自分自身にも言わなければならない事なのだ

事なんだったら




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