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帰去来

年末年始の帰省の道中、太宰の「帰去来」(ききょらい)と言う小説を読んだ。
調べてみると、「帰去来」とは、官を退いて故郷に戻る、と言う意味があるらしい。
初めて知った。
今日は、KENが今まで勘違いしていた「帰去来」の話をしようと思う。

高校では年に2,3回、観劇や音楽鑑賞などが催される。
ある年、劇団がやってきた。
ナントカって言う東京の立派な劇団だそうで、カラーのパンフレットが事前配布された。
その演目が「帰去来」。

酷かった。
永遠と続く、学芸会レベルのお芝居。
終演後、誰とも無く、つまらないもの、不要なものを「帰去来」と呼ぶようになった。

翌日、KENのクラスは焼却炉当番だった。
傍らに山のように積まれた「帰去来」のパンフレット。
名実共に、このパンフレットこそが「帰去来」である。
カラー刷りのパンフレット、ホントに良く燃えた。
以後、不要なものを燃やす事を「帰去来う」(ききょらう)と言うようになった。
(赤点の答案用紙のお焚き上げは、まさに「帰去来う」行為に該当する)


ある冬の寒い日、KEN達は部活の練習場の片付けをしていた。
ドラム缶で作った焼却炉でゴミを燃そうとしたのだが、なかなか点火しない。
仕方なく、練習所に置いてあった灯油を投入する事にする。
タンクの先に給油ノズルを取り付け、直接焼却炉へ注ぎ込んだ。

突如、ノズルの先から発火。
火柱が上がる。

ガソリンだった。

タンクは瞬時に制御不能な火炎放射器と化す。
間違えてもひっくり返してはならない。
そんな事をすれば辺りは火の海と化し、練習場は灰に帰す。
火炎放射器を持っているKENは完全にパニックだったが、皆は結構冷静だった。
程なくして毛布を掛けて消火、大事にはならずに済んだ。


黒焦げになったノズルと毛布を前にして、KENは呟いた。

「帰去来うか。」

こうして、「帰去来う」の意味は、証拠隠滅する、と言う行為を意味する言葉へ進化した。

#日記広場:日記

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2013/01/08 18:27
おのさん

帰去来=つまらない、って意味は生徒間でかなり流行りました。
確かに、言語ってそうやって発達してきたのかもしれませんね。
アバター
2013/01/07 20:26
火、危なかったですね><

私は帰去来って言う言葉自体を知りませんでした^^;
言葉の変化が面白いですw 発端はつまらなかったことなんですね。
今の日本語も案外そうやって変化してできていそうですw




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