雑文「裁きを下す者へ」
- カテゴリ:小説/詩
- 2008/10/04 20:37:07
神様なんか信じちゃいないけど
教会に行ってマリア像に手をあわし
祈りたい気分なんだ今むしょうに。
救われそうな、赦されそうな
そんな錯覚が欲しいんだ
そう、錯覚でかまわないから
何か大きな力に含まれている感覚
海に落ちる一粒の水滴のように
含まれた途端に海になってしまうような融和の恍惚を
祈りたい、祈りたい、祈りたい。
たとえば、平和について。
名も知らぬ幾千、幾万の
足や手や顔のない
虐げられた子供たちの将来について。
たとえば、愛する人の安らぎについて。
ひざを抱えて泣いている君の
冷たい夜の深さについて。
たとえば、そう、
子供たちの健やかな成長について。
いつでも安心して眠ることのできる
温かい毛布、食卓の電球のともしびについて。
祈るために何かをささげることが必要なら、
神さまというものが存在するなら、
あなたの言葉をじっと耳をすまして聞くから
あたしが与えることができるものなんて
ほんのちっぽけなものだけど。
そして多分きっと、それ以上に
裁かれたいのです、ほんとうは。
祈ることで償いたいのです。
気休めでも偽善でも
そうすることが必要なのです
そうする資格がないと蔑まれてもなお。
心のままに、ただ素直に
生きていたいと望めば望むほど
どんどん遠くなっていく理想
偽りで塗り固められた自己愛の歪みを
抗議できない程の頑なさでもって
打ちのめして欲しいのです
誰の目を偽ることができたとしても
欺けない唯一の目がここにある
自分だけはどうしてもごまかせないから
裁かれたいと願うのだろう
何か大きなものの手によって
だけどもきっと
裁きを下す役目も自分なのだろう
そうすることでしか償えないのだろう
ほんとうの意味では。
ならばせめて
弱さに負けない強い意志を下さい
自分を甘やかしてしまいそうになる弱い心を
自分を赦してしまいそうになる怠惰な感情を
拭っても拭ってもなおあまりある
強い確かなものをください
他にはなにも
のぞまないから
ほしがらないから。
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道が分からず迷っているすべての人へ贈ります。
人は弱くて、過ちを犯します。だけど、赦すことも
出来るんだってこと、忘れないで。
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たまに、破滅的な文体を書きたくなります。
毒抜きのための儀式のようなものなので
心配無用です。コメント不要。
まあいわゆる AVE MARIA ですね。
これの後ろのほう・・・
神の母聖マリア
罪深いわたしたちのために
今も死を迎える時も祈ってください
だからマリア様は
世界中で皆にイエスより慕われているのです。
コメント無用との事でしたので、ま、このコメントも放置しておいてくださいな^^