T-7 航空自衛隊の初等練習機
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2013/01/29 09:24:42
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T-7は、富士重工業が製造した航空自衛隊の初等練習機です。パイロットが最初に訓練を受けるために乗ることを目的とした機体。老朽化したT-3の後継機として開発されました。
1990年代に「新初等練習機」として開発が開始され、「T-7」の名称も既に決定していたが、1998年(平成10年)末にUS-1A改開発の際、富士重工役員と防衛庁政務次官の汚職が発覚した為、翌1999年(平成11年)度にかけて丸1年間開発が凍結されました。この間、富士重工は独自に開発を行い、試作機であるKM-2F(JA8222)は、T-5試作機のKM-2D(JA8222)を改造して作られ(主にキャビンの改造)、初飛行は1999年(平成11年)。防衛庁は汚職によるイメージ悪化を避けるため、公正な入札をアピールするべく国際競争とし、富士重工のほかにピラタス(スイス)がPC-7 Mk.IIで応募しました。2000年(平成12年)9月に富士重工の採用が決定したが、この決定に対し、防衛庁が採用理由の十分な説明をしなかった為、ピラタスが不当採用として告訴すると主張した。防衛庁は再度説明をすることで平穏に解決したが、防衛庁関係者にとって「説明」の重要性を再認識させる重要な事件でした。
量産型の新初等練習機(T-3改)は2002年(平成14年)7月9日に初飛行し、2003年(平成15年)4月に「T-7」として制式採用され、防府北基地の第12飛行教育団に配備が始まり翌年に完了、2005年(平成17年)からは静浜基地の第11飛行教育団へ配備が始まり、2006年(平成18年)度末にT-3を完全に置き換えられました。発注は18年度で終了し、2008年(平成20年)度に3機(通算49機)が納入されて配備が完了しました。
なお、T-1以降の国産練習機の制式番号は、偶然にも1から7までのうちの奇数番号がすべて富士重工製となりました。ちなみに「T-6」が抜けているように見えるが、T-6は空自発足の際に米軍から供与され、中等練習機・救難機として使用したT-6テキサンで、既に1970年(昭和45年)に退役していたが、書類上の混同を避けるために退けられたと思われます。
機体価格低減(1機約2億3000万円)のため、可能な限りT-3との部品の共通化が図られており、機体形状はほぼ同一であるが、翼形など細かな部分に改良(特に垂直尾翼は後退角を付けてある)を加え、運動性能を向上させてあります。また、燃料の効率利用のため、前任のT-3よりエンジンが変更され、海上自衛隊のT-5と同じくターボプロップエンジン(ロールス・ロイス250-B17F)を採用したことにより、速度向上や、副次的ではあるが、騒音の低下も果たしました。エンジン転換の為、T-3より機首が550mm長くなり、スマートな印象を与える。コックピットのスペースもT-3よりゆとりを持って設計され、冷暖房も加えられるなど環境も向上しています。
乗員 - 2名
全長 - 8.59m
全幅 - 10.04m
全高 - 2.96m
エンジン - ロールス・ロイス 250-B17F ターボプロップ 1基
出力 - 450hp(離陸出力)