wonder 2
- カテゴリ:音楽
- 2013/02/04 20:35:35
my bloody valentine 「mbv」から
皆さん、22年前何してましたか?
ワタシは片田舎の高校生でした。音楽の楽しさにどっぷり漬かって、友だちやらそのまた友だちやらととんがった音を見つけては紹介しあうという、ごく普通の高校生でした。
友だちが「これはすごい。聴け。」と貸してくれた2枚のアルバム、未だに聴いています。1枚はNirvanaの「Nevermind」、もう1枚がmy bloody valentineの「loveless」でした。いずれも、第一印象は「よく分からないな?」というものだったと思います。Nevermindは音が荒っぽすぎて、「すごい!」と思う曲と「う~ん…」という曲がはっきり分かれていた気がする。lovelessは、糖蜜を棒でかき混ぜている最中のような…ぐにょんぐにょんで形のないものをぶつけられている気がしました。まだCD黎明期だったし、マスタリング技術の乏しさってのも相当あったと思うのですが。
…そんな2枚が、次第次第に心に居座るようになって、少しずつすごさが分かってきて…いつの間にか音楽的嗜好のかなり中心に近い位置を占めるようになった。今でも不思議な音楽体験でした。
ただ、Nirvanaはカートの死とともに、マイブラはずっと沈黙を続けて、過去の思い出に、ぼくらが一番嫌いだった「ノスタルジー」の中に霞んで行きつつあった。マイブラは復活したとはいえ、昔の音を演奏するだけ…良くある再結成バンドのひとつになってしまうのかと、少しばかりではなく寂しい気持ちになっていたことは確かです。それが…
ある日突然「ぽん」と届けられたマイブラの新作。22年ぶりの3rdアルバム。…奇跡というべきか、事件というべきか、まだまだ事態をしっかりと受け止めきれずに混沌の中にいるのだけれど、このインパクトを共有できない人と音楽の話はできないなということだけははっきりしていて。
アルバムを、頭の中がぐにょんぐにょんになりながら、鳥肌が立ちっぱなしになりながら一気に聴ききってしまいました。
まるで22年間などなかったかのように、「loveless」の翌週に録音されたかのような世界で幕を開けて、でも22年間に経験してきたいろいろなことが、22年前とは比べ物にならない美しいメロディに反映されていることが伝わってきて、そして22年間の音楽の進化を体現するかのように最前線の、とがったマイブラが現れて、最後のカタルシスがこのアルバムラストの1曲。
新しい音楽に触れるたびに心を躍らせ、身体を震わせていた22年前にタイムスリップするかのような音楽体験。ノスタルジーなどという言葉で片付けようとした自分が恥ずかしくなるような「今」のマイブラの音。でもこの深みは、22年間があったからこそのものなんだよね、ケヴィン。今ごろ大阪でほくそ笑んでいるんだろうね。
http://www.youtube.com/watch?v=pWyRfqfEC2s
↑ちなみにアルバム全曲YouTubeにアップされてます。売る気ないよね?ね?
さてと、リー・メイヴァースは何してんのかな。
人に言えないので、秘密です。
…凹むな、それ。
おう、このアルバムは仕事モードから一気にトリップさせてくれるぞ。
22年前、まだ私は、生まれてないですね。(笑)
音楽というものはやはり素晴らしいものです。
さすが相方様。と申し上げておきましょう!
私はFacebookで通知を受けるまで知らなかったのでですね、事前に情報をゲットされていたのはそれだけ素晴らしいことです。
実際に聴かれてはいないのですかね?
これはすごいですよ。
ここまで「腑に落ちる」アルバムに出会ったのは久々です。
人に言えない相手と共有してた世界を軽く凌駕する作品に初めて出会ったかも。