Nicotto Town


宵待ち歩行


最後の嘘


シドというバンドを知ったのはその人がきっかけだった。

好きだったのかと聞かれればそうだった気もするけれど
本気で付き合いたいかと聞かれればよく分からない…そんな微妙な関係だった。

そんな感じでどっちつかずの関係を続けていたら
ある日その人は別の人と付き合う事にしていたのを知った。
ムシのいい話とは思うが、やっぱり内心ショックだった。

少し揉めたものの、最終的には元の友達に戻る事にして
たまに相手の恋愛話を聞くポジションになろうと決心した…そのつもりだった。

でも、付き合い始めた相手と上手くいかなくてこちらに戻ろうとしてきた。
それからあの人とは会っていない。
「またね」と言って、次の日また会うような別れ方をしながらも
それから僕からあの人に話しかける事はしなかった。
相手もそれを察してか、僕とのコンタクトを徐々にしなくなった。

シドを知ったきっかけはその人だったので
僕はしばらくそのバンドの曲を聴くのを無意識的に避けていた。
何曲かは聴いたこともあるし、CDも持っていたけれど
「嘘」という曲だけはなかなか聴けずにいた。
あの人がカラオケで歌うと言っていたのを聞いていたからだ。

でもあれから1年以上が過ぎ、自分の中でもういいんだと思えるようになって
改めてアルバムを手に取り、あの人が歌っていたという「嘘」を聴いてみた。

聴いてみてあの時の自分達の事そのもので驚いた。
多分向こうもその時はそんな風になるとは思ってはいなかっただろう。

今、僕はカラオケでシドの「嘘」を歌うようになった。
悔恨と懺悔を抱きながらもこの曲を選曲する。
あの日、あの時お互い嘘の「またね」を言って別れたあの人を想いながら…。

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2013/02/11 11:29
>Μaimero*さん

訪問コメントありがとうございます。

切ないというか、自分の狡さも込みで苦い思い出ですw
アバター
2013/02/11 10:48
*恋愛広場訪問中です*

せつない (´・ω・`)



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