【リボーン】桜吹雪【BL】
- カテゴリ:日記
- 2013/04/04 20:42:57
ザンスクとベルフラです。
僕は通常運転です。
花よりお酒なヴァリアー達……
「おー満開ですねー」
その場所に着くと、いつも無表情なフランが、少し瞳を輝かせた。普段からフランの顔を見ているベルは、そんなフランの僅かな表情の変化を感じ取って、にっと笑った。
「嬉しそうじゃん。確かにキレーだよな。」
「さすがサクラの本場、ジャッポーネですねー」
ヴァリアーの面々は、慰安もかねて定期的に幹部勢揃いで旅行を行う。日に日に暖かくなる四月の始め頃、ザンザスが旅行先に選んだ場所は、日本にある桜の名所だった。イタリアの桜はサクランボを採るための種が多く、日本のソメイヨシノのように鑑賞するためのものは少ない。日本の町中や公園で、薄紅の桜が咲き誇る様子を見たザンザスは、傍らに居たルッスーリアに向かってこう言ったのだった。
「慰安旅行はここにする。」
そんなこんなでヴァリアーがやってきたのは、広い公園だった。ヴァリアーがやってくるより前は、家族連れやカップルを初めとする花見客で賑わっていたというのに、彼らはヴァリアーたち――黒衣の大男(例外あり)――の集団を見て、怯んだ犬のように去っていった。逃げなかったのは、ちゅんちゅんと小さくささめく小鳥たちのみである。
「あら?静かになっちゃったわねぇ…?まあいいわー落ち着いてお花見できるものねー!」
そう言ってルッスーリアは、レヴィと共にレジャーシートの端をもって、ふんわりと地べたに広げた。
「う゛ぉおおおい!!俺の酒が飲めねぇってかぁぁ?」
静かになったはずの公園に急に響いた濁音に、木にとまっていた小鳥が数羽、空に羽ばたいていった。人間は酒が入ると暴走するというのは、暗殺者たる彼らにとっても例外ではなく、普段から声の大きいスクアーロは、いつもより2割増した声量で騒ぎ回っている。
「おー…さすがスクアーロ隊長。あらぶってますねー」
そんな様子を涼しい顔で見つめるフランも、表情には出さずとも戸惑っていた。それは他でもない、傍らのベルに関してだった。
「なあっ!話聞けよ。……フランと付き合えたはいーんだけど、アイツから愛してるって言ってくれないし、キスするのにもなんかとまどっちまって、ソレ以上っつーの?なんか進めないっつーか……」
すり寄るようにフランに絡みつき、怪しいろれつで早口にそうまくし立てるベルに大して、フランはそう反応するか決めかねていた。まず”フランに関する恋愛相談”をフラン本人にするのがおかしいのでは無いか…そんなことを内心で思い、ため息をつく。今のベルはお酒が入っている。そのため今フランが何を言っても明日ベルの記憶の中に刻まれているかは大変怪しい。それをフランは知っているのだった。しかも意外なことに、ベルは小さなグラスに半分アルコールが入っただけでこの状態になってしまう。
「弱いのに飲むからですよー…?」
「はぁ?俺、弱くねーし。だって俺、おうじじゃん」
ベルが飲んでいるものと同じロゼ・ワインをすでに瓶一本分飲んだフランは、けろっとした顔をしている。そんな様子を見た、ルッスーリアは「ベルが弱いのもそうだけど、貴方のウワバミもそうとうのものねぇ…」と、あきれ顔だった。
存分に、的はずれの恋愛相談をしたベルは、気づくとフランの膝でぼろ泣きし、いつの間にか眠りこけていた。
「あれ、ベルセンパーイ?もしもしー?」
そう声を掛けるも、帰ってくるのは規則正しい寝息のみだった。
「まったく、困った先輩ですねー…」
フランはベルの亜麻色の髪の毛をひと撫でした。くすぐったそうに首を傾けたベルだったが、程なくしてまた元の眠りに戻っていく。
「…まあいいんですけどねー…その恋愛相談で、先輩の本音も聞けましたしー」
ベルの髪の毛に落ちてきた小さな花びらを摘みながら、フランはそう言った。
一方、「地べたで物が食えるか」と、自分専用のアンティークチェアを持ち込んだザンザスは、ルッスーリアのお酌で悠々と酒をたしなんでいた。しかしそのピジョンブラッドの瞳で追いかけるのは、銀色の長髪――スクアーロの存在だった。決して酒に弱くはないスクアーロだったが、ザンザスと同じペースで慣れない日本酒を飲んだスクアーロは相当に酔っぱらっていた。幹部では無いが、着いてきた幹部の部下達が花見を楽しんでいる席へ言っては、彼らの肩を抱いて「俺の酒を飲み屋がれぇぇ!」と叫ぶスクアーロ。それを見止めたザンザスは、不機嫌に目を細める。
「…ドカスが…」
これまで張り付いていたかのようにずっと椅子に座っていたザンザスは、すっくと立ち上がってスクアーロの方へ……
レヴィの部下――いわゆる雷撃隊に絡んでいたスクアーロを無理矢理引きはがしたザンザスは、そのまま米俵のようにスクアーロを担ぎ上げ、自分の席へ連れて行く。
一瞬何が起きたか分からず暴れていたスクアーロだが、横暴の主がザンザスだと分かると力を抜いた。三白眼を大きく見開いたスクアーロは、ザンザスの端正な顔を近くに感じて、酔いによってもともと赤かった頬がさらに真っ赤になる。
「う゛ぉおおい…ザンザスか…かっこいいなぁ…」
酔った勢いか、ついつい本音が出てしまっただけなのか…ぼそりと呟いたスクアーロの素直な褒め言葉だった。
スクアーロをおろしたザンザスは、もう一度辛口の日本酒を注ぎ、杯を煽る。
その杯のなかに、指先ほどの薄紅が浮かんだ。上を見上げると、すっと抜けていった暖かなそよ風に、吹雪のような桜の花びらが舞っているのが見える。
「ドカスが…」
彼の言葉は罵りでも、賛美でも、照れから来る言葉でも…
この一言に尽きるのだった。






























家族が周りに居なかったら、叫んでますよリアルに。。
ベルやばい‼かわいい、かわいい、かわいすぎるよおぉぉぉぉっっっ!!
王子ぃ!あたしの前で寝ちゃったらだめだよぉぉぉぉぉ‼!!
うわ―――――――、ザンスク―――----------------‼!
フラン――――----------------‼!
お花見最高―――----------------‼!!
お酒に弱い王子可愛い!!そして強いフラン可愛い!!スクアーロの本音可愛い!!照れたザンザス可愛い!!(((
あーーーーーーーーーーーーーーーー可愛いーーーーーーーーーーーーーーーーー!!(((