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シン・ドラマ汁


ドラマ【八重の桜】【妻はくノ一】

八重の桜
NHK 日曜夜8時~

【あらすじ】幕府が大政奉還をすることを決めたことを知った会津藩士たちはいきり立つが、容保はそれを諌める。そしてついに、慶喜は参内して大政奉還を奏上。260年続いた江戸幕府による統治は終焉し、薩長は倒幕の名目を失ったかに見えたが、西郷は倒幕の密勅を薩摩に持ち帰り、軍をまとめて京に上ると言う。そして岩倉はいまだ政治の実権を握っていない朝廷の力を回復するため、王政復古を画策する。

【感想】大政奉還が終わり、時代は一気に明治維新へと傾きます。このドラマでは、佐幕派の急先鋒と見られていた会津藩の視点で描かれているので、勤王派の志士は煙たく見えますが、薩長側から見ると、ここからずっと俺のターンwなわけですね。しかし、単に幕府をなくしただけで、明治維新が終わったわけではありません。明治政府が樹立された後も、まだ各藩は自領を統治していたわけですから。今思うと、確かに倒幕も大変なことでしたが、一番大変だったのは廃藩置県だったのではないかと思います。千年以上続いてきた、各地の豪族、後の大名による自治がなくなったわけですからね。それこそ幕府よりずっと古い制度を解体したわけですよ。これへの反発が、佐賀の乱であり、西南戦争であるわけです。もしこの時代に藩を廃止しなければ、今もっと日本は違う政治形態をとっていたかもしれませんね。さて八重の桜の話に戻しましょうw 京では大きく時代が移り変わろうとしていたのに、この時代まだ会津では、不穏な空気は感じていても、旧態依然の暮らしをしていました。1年後には自分たちは今までとまったく違う境遇に置かれることも知らずに…。元服前の子供の前髪をちょっと切っただけで叱られるとか、そのうちちょんまげまで切らされるハメになるのに、ちょっと微笑ましいですよね。そして、八重はやっと竹子に薙刀で勝つことができました。薙刀もねぇ…。接近戦ならまぁ攻撃力にはなるでしょうが、もうこの時代は欧米の列強から武器を仕入れ、近代戦になってきていますからね。大砲、鉄砲以外はまったく役に立たないと言っても過言ではないでしょうな…。会津は京都守護職を務めることで、大変な費用がかかり、しかもそれを言いつけた幕府からもまったく金をもらえず、かなり疲弊しており、尚之助がいくら進言しても、兵器の近代化はできてなかったんでしょうな。今になってようやく反射炉がどうとか言い出しましたが、そんなん1年でどうにかなるもんでもないしね。薩長の兵士1人で、幕軍の兵士10人分に当たると、前に西郷だかが言っていましたが、会津戦争はまさにそんな感じだったんでしょうな。篭城戦となったためしばらく持ったようですけどね…。それからもう1つ、覚馬の前にうら若き女性が現れました。この女性は今でこそ単なる使用人ですが、覚馬の人生のキーパーソンとなります。八重と覚馬、進んだ道は違えど、似たような人生を送っていますね…。


 
妻はくノ一
NHK-BSプレミアム 金曜夜8時~

【あらすじ】剣術の稽古に平戸藩下屋敷に通う彦馬は、今日も静山にぶちのめされながらも、あきらめず食ってかかっていた。そんなある日、静山が軍艦建造を夢見て書いた書物が紛失し、同時に屋敷の飯炊き女が行方知れずに。静山は飯炊き女が実は密偵で、書物を盗んで逃げたと考える。そして、下男に扮していた密偵が彦馬を襲った時に、助けたのが飯炊き女で、そんなことをする理由があるのは、彦馬の探す織江しかいないと言う。一方織江は、彦馬に危険が迫るのを恐れ、盗んだ書物を川村に渡すのをためらっていた。

【感想】今回はサブストーリーは一切なし。そろそろメインストーリー1本に絞ってきましたね。例によってながら見だったので、あまりよく覚えていないですが、一番印象的だったのは、織江が母親に本音でぶつかるところでした。織江の父親がいないのは、雅江が任務の途中で知り合った男性との間に出来た子だったからなんですね。織江は、だから雅江の自分に対する愛情がないと言っていましたが、それは違うでしょうねぇ。雅江が織江を生む前についていた任務は、平戸での密偵。てことは恐らく、織江の父親は静山でしょう。雅江は以前、織江と会話していた時、静山のことを優れた人物だと評価していました。その時は特に何とも思わなかったのですが、どうやら雅江も織江のように、任務で関係を持った静山に本当に惚れてしまったのではないでしょうか。しかし忍びとしての自分を貫くため、江戸に帰って静山とも生き別れとなってしまった。とすると、愛する男との間の娘が可愛くないはずがないですね。恐らく父親がおらず、忍びとして生きていくしかない娘を、厳しく育てたのでしょう。織江が平戸藩下屋敷の任務の途中、雅江を呼び出した時も、急いで駆けつけたところを見るに、厳しく接しながらも本当は全身全霊で愛情を注いでいるように見えます。そういう伏線もありましたが、織江に愛がないと批判されている最中の雅江の表情を見ただけで、すべて察することができました。さすが若村、すごい演技力だわ…。そしてその娘は、忍びをやめて、愛する人の元に行きたがっている。本当は雅江もそうしたかったでしょう。しかし諸事情でそうすることができなかった。恐らく織江を育てなければならないというのも、その事情の1つだったと思います。自分ができなかった夢を、子供に託したい。恐らく、自分を犠牲にしてでも織江を足抜けさせたいと思っているでしょう…。ああ、やはりいい結末が思い浮かびませんね…。あと、もう1つ印象的だったのは、川村に雅江親子を見張れと言われ、刀を向けられながらも何も言わなかったお蝶。あの時は、川村が折れたのかと思いましたが、その後のお蝶の行動を見ると、お蝶は無言で川村に従ったということなのでしょうか? 川村もかなり揺れているようで、何故ごろつきに彦馬が切られそうになった時に助けたのか。そして彼の疑惑って結局、彦馬への嫉妬からなんですよね。織江は今のところ、表面的には自分に与えられた任務をきちんと果たしていますから。川村も、雅江親子への疑いが自分の嫉妬からきていることを認識しているので、強い態度に出られないんでしょうねぇ。さて、残すところあと2回ですが、このドラマ、ちょうど七夕あたりに最終回がくるようなスケジュールだったらよかったのにねw




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