なんでも吹き付ければ言い訳ではあるまいに。

　というか、パッシブダクトの意味をわかってると思えん。

　極論を言えば、ケースファンは、中身の空気ができるだけ温度の低い外気を取り込み、熱せられたものは吐き出せていればいい。
　だって、「それ以上に温度が低いものはないから」だし、空冷は「温度を放出する」ものだから。

　だから、「まともな熱設計がされていれば」ケースはきちんと組み立て、適切なファンを取り付ければ、最低限の騒音と、電力で、中身は循環することになる。
　パッシブダクトは、高発熱なCPU周辺の温度が別の熱源によって熱せられているととばっちりを食う可能性があるので、「つけてね」ってデザインにIntelがしたもので、温度が下がるわけではなくて、CPU周辺に温度が低い空気を取り込む仕掛けである。

　その上で、内部のファンは、多くの発熱をする部材に対して、風量を多くすることで、ヒートシンク等から熱を奪う。
　本気で知りたいなら、熱力学なページを見れば、（そのヒートシンクなどの設計仕様がわからないと計算できないけど）計算式も出てくるはずだが、要はできるだけ温度の低い空気を表面積や熱伝導の高い場所に流して、どんどん運んでもらっちゃおーねっていうそういう手段で、周りに暑くなっていただく代わりに相対的に自分の温度を下げようということ。

　問題は、「無駄にファンをつけると、風に方向ができることで、本来の流れではない方向に空気が動く」こと。
　動きはするけど、誰かの熱を吸ったものを浴びせられると、発熱の大きい機材は困る。
　出て行く方向に動かないといけないのに、その逆の向きに風を吹きつけたり、気流を乱すのも困る。小型のピンポイントに風を作りたいというパーツと、全体の流れを考えられないなら、ごっそり交換されるようにするべきだと思うんだけど。

　「無駄に数だけつけてはいけないし、最初から着いてないような場所に素人考えで、数だけ増やすのは愚行」だ。
　側面のパネルをはずしてしまえば、開放はされるが、空気の流れは変わる。開けるだけだと効果がないのはある意味当然だ。ファンが回ってても圧力の都合で流れがきちんとできないんだから。
　圧力が変わるので、入り口から出口へという空気の動きそのものが変わって、場合によっては熱がたまる。
　ただ、側面をあけて、扇風機を回してしまえば、大きな風量で「広範囲に」空気を「全部追い出してしまう」ので、入り組んだ場所や、HDDのベイなどを除けば、「全体の気温は下がる。」ただ、真横からという吹き付け方は、隅には追いやられるので、そこに熱源が無いことも大事だ。
　というか、「文句たれて素人考えでみてくれだけの改造するなら、最初から信用できるような熱設計のケースを買えｗ」。だって、「詳しいんでしょ」だったら「評価できるよね」。
　なんでわかってるはずの人がそんなポンコツもってんのかなぁｗ

　そもそも、故障の原因は熱だけでもない。少なくとも動作可能な温度は定義されていて、そのなかで動作するように「まともなものは作られている。」
　外付けHDDの故障は、つくりの悪さによる振動や、落下や、転倒、衝撃などによるもののほうが多いだろうし、電気的にも変換ドングルの処理の問題や、USBバスそのものの安定性という問題もある。そもそも、基本的には「電源を入れるとき」と「切るとき」が電気的には一番負荷がかかるんだから、それを頻繁に繰り返すような使い方も論外だ。
　HDDひとつでいいからと、品質の中途半端な電源によって駆動することだって問題だし、バスパワーにいたっては、本体側の電源回路の設計に依存する。

　そういう要素を考慮せずに温度だけに問題を収束させようというのは世間のPCに内蔵されたHDDの環境が劣悪なことを思えば、故障率に直結させようというのは、短絡的な気がする。

　そもそもだ…。標準で用意された取り付け場所以外にファンを増設したり、変な改造や、オプションの冷却機器なんざ入れたことも無いんだけど、だからって壊れたことなんて無いんだよな。むしろ世間から「ポンコツ」って呼ばれるくらいのパフォーマンスの機器が、壊れもしないで、廃棄される機会を失ってるくらいなので「壊れたり調子悪くなるほうが基本的な取り扱いがどうかしている」としか思えない。もちろん壊れるパーツもあるし、調子が悪くなることもあるけど、そんなもの個体差も寿命もあるってばｗ

　人の仕事を思いつきで悪く言うことは簡単だが、その論理がトチ狂って無いかを考えることもまた大事だと思ったりする。
　でも、そういう人が「詳しい人」なんだよね。
　なんとなく「話の相関関係がおかしい」と首を傾げてしまうんだが、書いていて気がつかないのかなぁ。