『死の記録を綴った男子学生』 終章
- カテゴリ:人生
- 2013/06/16 12:09:06
こんにちは少女椿です。
では前回の続きを記していきましょう。
『彼の自殺はまさに“実験”でした。記録を残した事については、
「何物もあとに残さないで死んだ場合、私の年頃にありがちな憂鬱症に襲われたのだと誤解されそうである。
その誤解はなんとしても嫌だから、私はここに、私は冷静に死を見つめていたのだという証拠を残しておく事にした」
と記されていました。
そして自殺の動機がまったく不明な事からも、彼が
“死ぬ時の気分はどんなものなのか試すために死んでみた”
としか思えないのでした。
いずれにしても、意識を失うまさにその瞬間まで筆を離さずに記したこの記録は貴重です。
彼の文章の最後にある「私は5分----」の後には
「私は5分後には最後の眠りについていることだろう」
などの言葉が続くはずだったのでしょう。 』
どんな薬にも基本的に作用する量と中毒量、そして致死量があります。
ただ作用量と致死量に幅があるものでは、致死量に達するまで膨大な量を飲む必要があり、非常に困難です。
現在の市販薬をはじめとした薬のほとんどがこの幅を大きく取ってあるのです。
さて、この話は今回で終わりです。また次の話でお会いいたしましょう。