Nicotto Town


晴れのちハレ!


樹海について 終章


こんばんは、今頃卵を手に入れた椿です。
さて、いよいよ樹海について語るのも最後となりました。
では、参ります。

『原生林のなかには絡み合った木の根や、
苔や落ち葉に埋もれた穴が至るところにあり、まっすぐには進めません。
もと来た道を覚えているつもりでも、100mも行けば、
それがどの方法だったのかまったくわからないでしょう。

磁石を持ってきていたなら、ここで投げ捨てます。
そして二度と元へは戻れない歩みがはじまります。


しばらく適当に歩いてみたり、もしも首吊りなどを考えているようなら、
適した枝振りの木を探しながら歩いてみます。
そうやって進むうちにますます山道から離れ、人目につかなくなります。

こうしてわたしは人々の記憶から永遠に忘れ去られていくのです…。


※前回注意すべきと書いた地元住民の方のことですが、
地元に長く住む人たちは、こういった人間は見ればすぐにわかると言います。
小さなバッグひとつ持っているだけだったり、
写真を撮るでもなくふらついているのが特徴のようですが、
なによりもその雰囲気で察してしまうようです。

もし地元の人に見つかると、樹海に入ろうとしたしたとたん
「あなたはここがどこだかわかっていますか?」
と、声をかけられ、説得されてしまいます。

「好きにさせてください」などと言っても聞いてはくれません。
30~40分も押し問答の末、引き戻された方もいるようです。

まず、そのような雰囲気を出さないことが大事だと言えますが、
消えようとしているのに、明るく振舞うのも面倒です。
もし目をつけられたと思ったら、もたもたせずに
素早く樹海の中に駆け込んでしまいます。
そこまでされたら、さすがに住民の方も追っては来ません。

地元の人ですら、奥へ入れば出られないのは本当のことだからなのです
。』

                                                (終)

ではまた、別のお話でお逢いいたしましょう。

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2013/06/29 08:54
超ヘビーーww

寂しいうさぎは ちょっと興味がわいてきました・・・



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