カエル少年 (9)
- カテゴリ:自作小説
- 2013/08/26 16:05:11
僕のパンツが半分乾いてきた時でした。
男が急に立ち上がりカエル様の入っている厨子を開けたのです。
「ううう、何でだ!」
男は驚いた声でそう叫びました。
父の友達の神主さんが造ったカエル様がそこに鎮座していたからびっくりしたのす。
「池に沈んでるはずのカエルが何故ここにいるんだ」
男の頭の中はそうとう混乱しているみたいでした。
「このカエル、生きていて自分で動くのか」
目を丸めカエル様を男は凝視していましたが、しばらくして男は恐る々カエル様に手を延ばしカエル様を手にしたのでした。
「偽物か」
本当のカエル様は木造ですが、このカエル様は樹脂で造られているので重さと質感が本物とぜんぜん違ったのです。
見た目の形も色合いも本物そっくりなので置いてあるだけでは見分けがつかないみたいですが、手にすると分るみたいでした。
偽のカエル様をどうするか、男は考えている様子でした。
「文太(ぶんた)何処にいるんだぁ~」
と、その時に父の声が小さく聞こえてきました。
「とうちゃんだ。とうちゃんが探しにきてくれたんだ」
僕は立ち上がり神社の建物の外に出ようと走り出しました。
そこまでは覚えているのですが後は記憶がありません。
男がカエル様で僕の頭を強く殴ったみたいです。
僕が気が付いた時には男は僕を片手で小脇に抱え、もう一方の手に握りしめている日本刀の刃を僕の首の後ろに当てていました。
「それ以上こっちに近寄るな!」
男がそう怒鳴りました。
僕は縛られ抱えられていたので地面しか見えませんでしたが、ここは神社の建物の外で池のすぐ側のようです。
パトカーのサイレンの音がけたたましく鳴り響いているのだけが分りました。
「その子をこっちによこしなさい」
父の声でも父の友達でもない知らない男のヒトの声が、拡声器を使っているような声で聞こえてました。
「この子の命が惜しければそれ以上近づくな」
男は警察に囲まれているみたいでした。
僕は男の人質になっていて、刀で首を斬られるか池に投げ込まれるか、どっちにしても命の危険にさらされているみたいです。
「君はもう逃げられないのだ。おとなしくその子をこっちに寄こしなさい」
「いやだ。もう俺はヒトを殺している。この子を今殺しても結果は同じだ」
男は自暴自棄になっているみたいでした。
警察と犯人のやり取りはいっこうに進みませんでした。
そのうちに犯人の手がしびれてきたのか、抱いていた僕を自分の前に立たせ咽に日本刀を当てたのです。
警察がそれを見て慌てて後ろに下がるのが見えました。
警察のヒトは30人、いやもっといるかもしれません。
ジュラルミンの楯とヘルメットが僕達を囲んでいましたが僕達の後ろは池なので誰もいませんでした。
「坊主おとなしくしていろよ」
男がそう僕に小さな声で言いました。

























僕の命が危ない!!!!!
どうなるんだろう~神様仏様~~><