8月自作/「夏の花 『死臭花 (1)』」
- カテゴリ:自作小説
- 2013/08/27 17:13:56
死体の臭いのする花があるのを御存知だろうか。
名前は「死臭花」
名前といってもそのような腐臭を出す花の総称で、花粉を受粉させるために死体にむらがる虫を呼び寄せる花だ。
いい香りか不快な臭いかは人間がかってに決めていることで、臭いにむらがる虫には関係のないことなのだ。
死臭花のよう女のがいた。
名前は穴子(あなこ)で歳は30歳前半、ちょうど女の色気が下降を始めるころだ。
「ちょとシワがちょと気に成り始めたわ」
穴子は鏡の中の自分の顔にそうかたりかけた。
彼女の職業は表向きには恋愛コンサルタントだが、裏では結婚詐欺のようなことをして男から金をだましとっていた。
その方法は実に巧妙で高齢者社会が生みだした孤独な老人達を次々と餌食にしていたのだ。
「今日のハエはちょと大きいハエだわ。花の穴にうまく飛んで来るかしら」
穴子は入念な化粧を終へ、これから客である再婚相手を捜している孤独な老人男性と自分が手配した女性を合わせることになっていた。
相手の女性への報酬は儲けの三割を支払うことですでに話がついていた。
「今度のハエは少なくても1000万円の値打ちがありそうね」
バッグから赤色のシステム手帳を取り出した穴子は今日の予定をもう一度確認した。
PM1:00 料亭香り花で一回目のお見合い
時間と場所を確認した穴子は自分の車に乗ると、カーナビの行き先に料亭香り花と入力し行き先を表示させ車を発進させた。
今日の獲物の男性は穴子より早く料亭に着いていた。
男の名前は羽江 富造(はえ とみぞう)。
会社人間だった富造は半年前に会社を退職し、毎日やることもなく退屈した毎日を過ごしていた。
暇つぶしにネットでたまたま見た、出会い系サイトの穴子のページの彼女の写真に男心を揺すぶられ、サイトの会員になって彼女とのメールのやり取りの後、いつの間にか見合いまでするようになていた。
穴子には男の心をくすぐりる何かがあり、その刺激を受けた男達が知らず知らずに深みにはまり最後には彼女の毒牙の餌食になっていくのだ。
「あら羽江(ハエ)さん、ずいぶん早いのですね。約束の時間までにはまだ一時間もありますわよ」
穴子は料亭の玄関前の木製縁台に座っている富造を見つけて声を掛けた。
「いや。昨日からあなたに会えると思うと夜も眠れなくて、ついつい早く来てしまいました」
「今日は私とのお見合いじゃありませんことよ。私はただの仲介人ですからね。うまくいくように御指導しますから安心していて下さい」
「それは心強いです。女性は亡くなった家内以外は知らないものですから」
「亡くなった奥様ともお見合いで結婚されたのですか?」
「はい、38年ぶりのお見合いですよ。家内と見合いした日のことを思いだします。あの時も緊張していましたが今はそれ以上に緊張している気がします」
「まぁ、うぶな富造さんですこと。でもあまり堅くならないで下さい。もう女性との人生を経験されているのですから、堂々とされてるほうが女性には印象がいいですよ」
「はい。でも何故か緊張してしまいます。あなと居るせいかな」
富造は今日見合いする女性より穴子のほうに興味があるみたいだ。
穴子はそれを十分に弁えていたが、表には出さず計画通りに事を進めていくのだった。

























インコのもつ独特な匂いがたまらなくいいらしい
もちろんインコによって 出す匂いは違うらしいんだけれど
死臭花・・ですか^^; 知らなかったナァ~^^
世界の裏側を垣間見るようなおはなしの始まり始まり
こういう話は 笑い事ではないでしょうね
高齢化社会は確実に成長しているからね
作文 ファイト~いつも応援してますから^^v