私がこのお題に食いつかない訳ないでしょ~ww
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/09/07 19:12:25
最近気になってる・・・・てか一押しの本がこれ。
大江戸妖怪かわら版①~③
香月日輪 著
講談社文庫
人間ではなく妖怪たちが暮らす異世界の大江戸。そこに『落ちてきた』人間の少年・雀。
最初は戸惑い悩んだ彼だったが、今じゃこの大江戸唯一の人間にして腕利きのかわら版記者。今日もネタを求めて相棒の『魔人』桜丸や同僚の銀猫ポーと共に大江戸中を駆け回る!!
この作品、とにかく描写が細かくて面白いんです。
元いた世界では「いっぱしのワル気取り」だった雀も、異世界の大江戸に『落ち』て『魔人』の鬼火に拾われてからは、様々な感情の葛藤を乗り越え、「時間が進み過ぎて何のしがらみもなくなった」現世ではなく、一から妖都大江戸の住人になることを自ら決断します。
そして桜丸やポー、かわら版屋の面々や大江戸の人々との精神的な交流を得て、只今絶賛成長中です。
この雀の成長も楽しみの一つなんですが、脇を彩る面々もかっこいいんですよ~。
雀を最初に拾った育ての親的なポジションにいる『魔人』(大江戸でも畏怖される存在。現代風に言うと魔法使い)の鬼火や、同じく『魔人』で雀のよき友の『風の桜丸』、『界渡り』で異国からやってきた二足歩行の銀猫ポー、雀のかわら版にフルカラーの美麗な画を提供してくれる通称キュー太、雀が務めるかわら版屋の大元締めの通称大首、『魔人』にして八丁堀同心、何より無類の甘いもの好きの狼男・百雷、京都・伏見稲荷の使いの血にありながら落ちこぼれて江戸まで流れ着き、そこで役者の才を花開かせた蘭秋大夫(性別・男)、その蘭秋が籍を置く芝居小屋の座長の娘でありながら、余りにも強大な破壊の力を持つがゆえに座敷牢に封されている、白鬼の戯作者・雪消etcetc
これらの個性的な登場人物や江戸の四季の移ろい、食べ物、年中行事などが、生き生きと繊細なタッチで表現されています。
一応この作品、分野的にはヤングアダルトノベルズになるらしいんですが、大人が読んでも十二分に耐えられます。てかむしろ大人に読んでもらいたいです!!
作者の香月日輪さんは、『妖怪アパートの幽雅な日常』や『地獄堂霊界通信』など様々な作品を書かれていらっしゃいますが、どれもこれもばっつぐんに面白いです。外れなしです。
お勧めしますので、皆様も是非機会があったら読んでみてください!!
いや、このシリーズはマジ面白いから!!!
時代劇好き、主人公成長物好き、ファンタジー好きには超お勧めだよ。
てんしゃんも良かったら一回読んでみて~。ハマるから!!
>イケメンの妖怪さん
んー、あの大江戸では『イケメン』の定義が違うからね~。
あの大江戸のイケメンって言うのは、魂の波動が美しいもののことを言うから、見た目普通でも誰もが振りかえる美形もいるって事だと思う。
でも、読んでる限り桜丸は見た目も中性的な美青年っぽいよ。
後、蘭秋大夫はもんのすっごい美形らしい。
個人的には同心の百雷さんがかっこいいような気がする❤てか見た目がいかついのに超がつく甘いもの好きってのが萌える❤❤
それにはイケメンの妖怪さんなんか出てこないのかな?