Nicotto Town



に感嘆さえ覚える

長の慎重な人の見方に感嘆さえ覚える、そのことに彼等も唸る顔になっているのだ。
 しかし信長はしかと見た。そのうえで遂にこう言った。
「皆用いるぞ」
「殿の前に出た者全てをですか」
「用いられますか」
「全て見極めた」
 全員そうしたというのだ。
「どの者もそれぞれ芸を持っておる」
「何かしらの芸があればですか」
「用いられるのですか」
「何か芸があればまずそこから使う」
 一芸、それに秀でていればというのだ。
「してそれからじゃ」
「慣れてからですな」
「そのうえで」
「そうじゃ。慣れさせそのうえで他の仕事もやらせる」
 得意とするもの以外もだというのだ。
「政なり兵法なりな」
「それでさらに育てられ」
「そうしてでございますか」
「殿はそうされて」
「皆用いられますか」<a href="http://www.zgkscl.com" title="http://www.zgkscl.com">http://www.zgkscl.com</a>
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「何日も見て耳極めさせてもらった」
 信長は満足してさえいる。
「武芸に秀でた者もおれば政に秀でた者もおる」
「ではわしの倅は」
 蜂須賀がここで信長に問う。
「何にして頂けますか」
「まずは戦の場に出てもらう」
 そうするというのだ。
「それがなければ鍛錬じゃ」
「左様ですか」
「何もすることがなければ政をしてもらう」
 予定を変えてそうすることも考えているというのだ。
「一芸を育てることも大事じゃがな」
「政ですか」
「それもですか」
「そうする。まずは政じゃ」
 国を治めることを念頭に置いている信長にとって戦場に出ることよりもまずは政だった。それをしてこそなのだ。
「とはいっても大抵の者が政もわかっておるわ」
「では倅も」
「うむ、働いてもらうぞ」
 信長は微笑んで蜂須賀に告げる。
「是非な」
「有り難きお言葉。それでは」
 蜂須賀の子も用いられることになった。無論細川、黒田の子もそうであり他の者達もだった。織田家はまた新たな優れた者達を多く召抱えることになった。
 だがここで筒井が信長に述べてきた。その述べた言葉とは。
「殿、残念ですが大和では」
「あの者か」
「左近についてはどうも」
 浮かない顔で信長に話す。第百九話 尾張者達その三

「幾ら声をかけても動きませんでした」
「わしを嫌ってか」
「一体幾ら出して下さるのかと」
「幾ら。銭か石高か」
「石高でした」」
 それを処方だというのだ。筒井ではなく山内が話す。
「それがしの聞いたところであ左近という者、かなりそうしたことには五月蝿い御仁ですが」
「それ程までか」
「はい、織田家の半分と」
「半分か」
「今織田家は七百六十万石ですが」
「その半分をです」
「無理じゃな」
「はい、ですから」
 それは幾ら何でもだった。
「それがしもとても」
「ここに連れて来ることはできんかったな」
「はい、とても」
「只者ではないな」  
 信長は笑いながら言う。
「そうじゃな」
「確かに只者ではありませぬ」
「うむ。しかしその者はかつては御主の家におったな」
「左様です」
 筒井もその通りだと答える。
「当家で家老をしておりました」
「では御主もよく知って折るな」
「しかし非常に偏屈な者で」
「偏屈ですか」
「はい、それで悶着を起こして家を出ました」
「悶着とな」
「一族の者と土地のことで揉めたのです」
 それによって家を出たというのだ。
「一族の者を何人か斬り怪我を負わせてしまい」
「殺しておらぬのならまだ頭を下げられたと思うが」
「それがしもそう思いまして」
 筒井もそう思ってその時に何をしたかを話す。
「すぐに己の一族の者に頭を下げてことなきを得よと言いました」
「しかし聞かなかったな」
「全く」
「主であった御主の話も聞かなかったか」
「自分は悪くない、それなのにどうして頭を下げねばらぬ、殿の




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