いえ、別に私はジャンプを読んでいたわけではないのですけどね('∋')

ブックオフで買ってみた少年ジャンプ3代目編集長だった西村繁男さんの著書のタイトルが「さらば、わが青春の『少年ジャンプ』」だったのです。この本は少年ジャンプ創刊のいきさつから、600万部達成までの道のりなど、さまざまな出来事を記したノンフィクションなのですが、結構面白かったです。

まだ著者が編集者だった頃、ふらりと漫画を持ち込みにきたガクランの青年がお腹を空かせていたので、ご飯をご馳走してあげて親しくなったのが、後にジャンプを人気雑誌にのし上げる本宮ひろし先生だったとか、「ハレンチ学園」は人気だったけれど、内容が社会問題化したため切ってしまった永井豪先生がライバル紙の少年マガジンで代表作にもなる「デビルマン」を描き後悔したこと。あだち充先生らによるラブコメブーム到来で少年サンデーに負けそうになっていた時は、「友情・努力・恋愛」にキャッチを変えようという意見まで出ていたのですが、そこにまさに救世主の「北斗の拳」が掲載開始されたことなど、興味深い内容でした。

この本で知ったのですが、元々集英社という会社は小学館の子会社だったのですね。当時の出版業界は百科事典などお堅い書籍がメインで漫画は日陰の存在だったそうで、「我が小学館から漫画雑誌なんか出せるか～！」と漫画部門を切り離すために集英社が出来たのだそうです。しかしその後マンガ雑誌ブームが到来し、なんと親会社の小学館が「少年サンデー」を出しやがった！なんて文句も書いてありましたｗ

鳥山先生の「Dr.スランプ」からアニメやグッズなどの複合メディア戦略を打ち出すくだりなども面白いです。好きな方は読んでみるのもいいと思いますヨ。