Nicotto Town


ココチュのネタ雑記帳


オリジナルおとぎ話「帝国の悪を斬る皇帝陛下」2

皇帝陛下はゴットボロン族の集落に到着した。思いのほかパワーがあるのかマザリーニ枢機卿がぶら下がっているのを引っ張り倒しての到着だったりする。
「これは皇帝陛下。今日はいかがなご用向きでこのような辺境に」知らせを聞いて族長が陛下に御挨拶に出向いてきた。

「おお族長。今日は朕より謝罪があるのじゃ」
「謝罪にございますのか?」
「そうなのじゃ。200年前お主達ゴットボロン族を併合した罪をじゃな」
「お気になさらないでほしいのです」族長が皇帝陛下を励ます「併合にはほとんど流血は有りませんでしたし」「狩猟と採集に明け暮れていた我々に農耕と牧畜を教えてくださり」「文字と数学その他文明をくださったではありませんか」

「え?そうなのか?」皇帝陛下もテンション落ち気味である
「我々は帝国の一員であることに誇りすら感じております。ありがとうございます陛下」

「しかし朕の国はゴットボロン族の誇りと尊厳を守る為に独立を奨めに来たのじゃ」
「あああああ陛下!!なんと心の大きな方なのでしょう」族長は半ベソかきながら言う「この上私どもの誇りと尊厳まで守って下さるなんて。この上は皇帝陛下万一の折にはこの族長、一心を投げ打ちお守りいたしますとも。それが我らの誇りと尊厳になりますともうわぁぁぁぁぁぁ~ん」
ついに族長は泣きだし、鼻水を垂らして感動している。

「うむ。どうやらこの地域はすっかり帝国の一員になってしまったようじゃな」枢機卿にこっそり声をかけた皇帝陛下はこの地の独立を諦めお城に戻ることにした。

「ふーむ。では次は西のガムラン王国の旧王族に王位の復活を呼びかけてみようかのう」皇帝陛下の帝国分断計画はまだ続くのであった




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