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あいうえおぶろぐ


未承認薬と治験(コメ閉じ)

すみませんが、この記事はコメ閉じにさせていただきます。

一昨日のネットニュースに
「他に治療法ないがん患者、未承認薬も使用可能に」
という記事が載っていました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131203-00000559-yom-sci

新しい薬の開発はどんどん行われており、
これまで治療法がなかった患者でも、新しい薬なら効く可能性がある
ということは、よくあります。

しかし、薬の安全性などがある程度確認され、厚生労働省で承認されるまでは
その薬を使うことはできないんです。

ただ、未承認の薬を使うことも、完全に不可能ではなく。
未承認薬を使う方法とは、「治験」に参加する、というものです。

治験=治療の臨床試験とは、薬の効果や安全性を確かめるためのテストであり
患者の治療がいちばんの目的ではなく、薬のデータを集めるのが目的です。

きれいな結果が出るよう、均一な条件で行わなければいけないので、
患者の年齢や、これまでに罹った他の病気、治療経験、体質などの条件によっては
治験に参加できないこともあります。

うちの家族も、今の持病の治療薬の治験に参加したことがありますが
(薬の種類を変えるのではなく、積極的に増量するというタイプの治験です。)
薬を増量した側にもかかわらず、薬の効果が低かった=体質がこの治験に向かない
という理由で、その後の治験参加は打ち切られました。

治験参加中は、薬を増量していたために、副作用が強く出たり
ふつうの治療であればあまり行わない、体にやや負担のかかる検査を受けたりで
(その分の検査料は無料でしたが)、あまりいいことはなかったです。
増量していたおかげで、まだ悪化が抑えられていた、と言えなくないかもしれませんが。

ちなみに今は、より新しいタイプの、効果が高く副作用が少ない薬を使っています。

--

私は、何年か前から、ある病気の方のブログを時々見に行っていました。
その方は、がんの一種である重い病気に罹り、様々なきつい治療を受け、
何度も入院と退院を繰り返し
(退院も、その病気が治ったからではなく、入院してもこれ以上の治療ができないという理由です)
いろいろな合併症やにも耐えながら、対症療法的な治療を受けていました。
その治療も、病気を治すためではなく、死なないようにするためというもので。

それでもその方は、毎日の病院や自宅でのご飯の写真、出会った猫の写真をブログにアップしながら
希望を持った、前向きな文章を書き続けていました。
「僕はまだ生きています!」と。

その方は、ある深刻な遺伝的変異が起こったために
これまでの承認薬はまったく効かなくなっていました。
しかし、少し前に開発された新しい未承認薬は、その遺伝的変異にも効くとされていました。

そこでその方は、治験への参加希望を医師に伝えたのですが、
以前罹っていた病気のために、治験の条件にはあわないので
治験には参加できないと言われたそうです。
すごく悔しかっただろうけど、医師への恨み事などは一切書かれていませんでした。
それが、たしか半年くらい前。

なので、今回のニュースを見たときに
これであの方が未承認薬を使える!と思い、すぐにブログを見に行って...

その方が、1ヶ月前のブログを書いた数日後に亡くなっていたことを知りました。

そのことは、ご友人がコメント欄に書かれていたのですが
これまで私はコメント欄は読んでいなかったので、ずっと気付きませんでした。


他に治療法のないがん患者が、治験の条件にあわなくても未承認薬を使えるようになるのは
2015年頃からの予定。
できるだけ多くの方が、その時まで生きていられますよう。
未承認薬なので、実際に効くかどうかはわからないし、副作用の危険も高いだろうけど
それでも、効く可能性がある薬という希望を試せますよう。




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