「かぐや姫の物語」を観ました
- カテゴリ:映画
- 2014/01/18 21:49:01
70代の高畑監督が、「鳥〜虫〜獣〜」っていう物語の重要な場面で使われているわらべ歌の仮歌を、ミクさんで作っていたというのにたまげました。巨匠は道具を選ばんのだね。凄いわ。
そして、月からの使者が到底解り合える事のなさそうな異文化感を醸し出していて不気味でした。
1000年前からネタバレされている物語なので、内容については「まんまかぐや姫」でいいと思います。しかしながら、高畑監督も言っていましたが、コレだけ誰でも知っている話にもかかわらず、キチンと映像化された事がないという事には地味に驚きました。そういえば、私も内容は知っていましたが、かぐや姫をしっかりと観たり読んだりした事はなかったな〜。
「風立ちぬ」と、「かぐや姫」と、両方観ましたが、個人的には「かぐや」のほうが心に染みましたね。
感動する場面は人によって違うような気もします。私は何気ない里山の描写、畑や田んぼ、草花の描写で胸が詰まる事がありました。子供の頃に遊びに行った田舎のおばあちゃんの家と、夏休みを思い出して・・・・。
子育て中、もしくは子育て終了した人は姫が赤ちゃんの場面で、翁がよちよち歩きの姫を泣きながらだっこする場面で涙が出るという人がいるようです。そして、かぐや姫が月に帰らないといけない場面では、年齢問わず、劇場内で泣いている人が多かったです。でも、なんとなくだけど、若い人よりも、一度社会に出て揉まれている人程感動するような作品という気もしますね。
映像に関して言えば、好き嫌いがあると思います。日本画や水墨画・・・例えば雪舟の作品あたりを観て感動する美意識があれば問題無いかと思いますが、、、。いつものジブリ絵じゃないという事で敬遠する人が居るのも仕方無いかと思います。また、いわゆる「萌え絵」が好きな人にも合わないと思いますし。プリキュアとかに慣れているお子様からしても地味な絵〜って感じてしまうかもです。
何処かで読んだのですが、物語の中で、かぐや姫が「地上に落とされるきっかけとなったわらべ歌」を歌う月の女性は、三保の松原の天女伝説の天女で、富士山を背景に、海辺で空を見上げる父子は天女の夫と子供・・・という考察が非常に納得したので、その場面のためだけでも、もう一度観たいですね。この場面はとても短いシーンだったのですが、これだけの情報量が詰め込まれていると思うと、他の場面にも隠された意味とかがあるんじゃないか、と思ってしまいます。何度も観て、台詞や画面の隅々まで確認したくなっちゃいます。
あと、すべてにおいて、パタリロみたいな侍女最強でした。可愛かったです♪
そしてなにより、1000年後の人類が自分の書いた物語を楽しんでいるなんて、原作者(居たら)は思いもよらないでしょうね。
静止画だと平べったく見えるんですけど、
動画になると、平面なのに奥行きがあるという不思議な体験を出来ます。
PS2の「大神」をプレイした時と似たような感覚になりました。
チャチャマル さん
地井さんの遺作になってしまったんですよね。
少しは映像を観る事が出来たのか、ちょっと気になります。
この映画の行く末を気にしてらしたって、いう報道を観たので。
しかも時間をかけてそのように仕上げたと言ってるから「高畑さんって変わってるなぁ」と思ってたんだけど
日本画って言われたら、そうですねぇ・・・^^
見てみようかな~
つい最近、笑ってこらえてという番組でこの映画の事を放送していました。
おじいさん役を亡くなられた地井さんが演じたんですよね。
かぐや姫が立っておじいさんの方向に向かって歩いてくるのを、おじいさんが姫姫と言って
迎えるところ。
このシーンだけで、なんか泣けました。