Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


雪害に思う


15日から16日にかけての猛吹雪で、わが街は史上最高といっていい大混乱におちいりました。

蒼雪は夜勤のため、15日深夜も仕事をしておりました。
窓から見ると、雪はさほど大降りでないように思えたのですが、従業員出口のドアを開けようとしたら、ひと息に開きません。
10センチもの積雪でつまっていたのです。

なんとかドアを押し開け、外に出たら、粉糖のような雪がぼうぼう吹いておりました。
それでも車で帰らなきゃならないので、駐車場へ向かう蒼雪。
月極め駐車場は会社から300メートルほど先にあるのですが、そこまでの道のりに悪戦苦闘。
除雪車がまだ出動していないので、ずぼずぼ足首まで雪で埋まります。

なんとか駐車場にたどり着いたときには、雪は湿り気を帯びてむちゃくちゃに吹き荒れておりました。

タイヤも埋まっているのに、「4WDだからなんとかなるさ~♪」と乗り込んで発進させた蒼雪。

しかしそれが間違いだったのです。

前に突っ込んで止めていたために、いったんバックして切り替えしたときに、ふきだまりに突っ込んでしまったのです。

こうなると前にも後ろにも進めません。

タイヤの周りを掘り返してみてもダメ。空回りするばかりで、ちょっとも動かないのです。
雪を掘るあいだにも、湿った雪は蒼雪にびしびし叩きつけ、全身濡れて寒さに気絶しそうになりました。
最近雪が少なかったので、上着も靴も軽装だったのが余計にこたえました。

やむなく、車をその場に置いて会社に戻りましたが、大変だったことこの上ありません。
会社に着くまでの道のりの、なんと長かったこと…。
視界は猛吹雪のためにまったく閉ざされてしまい、手足はこごえ、耳はちぎれそうになるありさま。
もうろうとする頭の中で、八甲田山雪中行軍や、ゲーム「モンスターハンター」の状態異常“氷属性やられ”ってこういう状態だよな…とうっすら考えていた自分が、今となっては笑えます。

ガチガチふるえながら、ほうほうのていでたどり着き、直通電話でタクシーを呼んでやっと帰宅。
チェーン付きの車でないと進めない雪の深さで、プロの腕前をもってしても上下左右に揺れる大悪路でした。

運転手さんの話では、私の帰る道のいくつかが大雪で通行不能になっていたとのこと。
いつも通っている道が閉ざされていたというのですから、もし無事に車に乗れていたとしても、視界の利かないこの状況では、私は確実にどこかの路上で遭難していたでしょう。

危機感の甘さを反省するとともに、タクシーの運転手さんはこんな状況でも運転できてすげぇなあ、と感心もした一夜でした。


で、翌日の昼まで吹雪は続き、街は50センチを超える大雪に埋もれました。
本州最北端の県に住むとはいえ、海側なので蒼雪の街はふだん雪が少ないのです。
なので、雪害対策は関東方面の方々を笑えない浅さはかさなのです。

車が使えないのと、10センチにもなろう深いわだちが凍りついた大悪路のため、翌日の出勤はバスを利用しようとしたのですが、ダイヤは乱れに乱れ、寒空の中1時間近く待たされました。

一緒に待っていた老婦人のお話では、若いころ北海道に住んでいたそうですが、こんな悪路は一度もなかったと言いました。
蒼雪も北海道に暮らしていたことがありますが、毎晩大雪が降っても、たしかに除雪は完璧でした。

しかしわが街と北海道を比べるのは酷というものです。
なぜなら、まず、大雪に対する心構えや慣れが圧倒的に少ないから。

さらに、街じゅうの道路幅がとても狭いため、大型の除雪車が進める場所は少ないのです。
込み入った路地も多く、生活道路に小型の重機を入れるわけにもまいりません。
ご婦人もそのあたりはよくわかっていて、「でも何とかしてほしいですよねぇ」と、苦笑しておられました。

夜帰宅するときに乗ったタクシーの運転手さんも、「うちの街が雪害に見舞われるのは、何年かに一度ある周期的なものなんだから、市長は特別予算を組んで、こういう状況が来たら迅速に対応できるようにしてほしいですよ」というようなことを、ぶつくさ言っておりました。

これは、市民みんなが考えていることなのですが…行政のほうは、そこまで頭が回らないようです。
たしかに、周期的なものとはいっても、何年ごとなのか確定できないものに、少ない財源を取っておくよりは、目の前のあれこれにお金を使いたくなる考えもわかります。
緊急時にそなえて除雪車を増やすにしても、ふだん使わないそれらを維持するにもまた、お金がかかりましょう。
土建屋さんに頼むお金も、割増しになるでしょうしね。

それでもやっぱり、「こういうときこそ血税を使うべきでは?!」と、市民みんなが思ってるのですよ。
そして、地震や津波だけじゃなく、さまざまなことがこれからも起こり得るのだと、政治家だけじゃなく、われわれも意識していかなきゃならないと思います。

危機感の薄さは、上記の駐車場での私だけじゃなく、私のまわりのほとんどの人がそうでしたから。
なんとかなる、という前向きな気持ちは大切です。
けれど、また同じことが繰り返された時に、「わー大変だー(笑)」なんて言ってちゃいけないと思うのです。

雪はいつか解けるものだけど、それを待っていたら社会のあらゆることが困難になってしまうし、けが人や亡くなる人も出てしまいます。
つね日ごろからの防災対策と意識、忘れずにいきたいと教えられた雪害でした。

とかいいながら、しばらくすると忘れてしまうのが人情なんですけどね。

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2014/02/21 01:56
いちごさん、コメント感謝です。

ですね~、雪中行軍もいいところです。ていうか、あともう200メートル歩いてたら倒れてたかも^^;
今回は、本来春先に降る湿った雪が大量に降ったせいで、いろいろ大変なことになりましたね。
春なら、積もってもすぐ解けるから被害は少ないんですが、今は寒いので凍りつくのが厳しい。
地球、やばいですね。本気で紛争とかテロとかやってる場合じゃありません。自分のことばかり考えないで、もっと毎日穏やかに暮らせるようにしなきゃあ…。

雪かきも大変ですが、おっしゃるとおり、雪を捨てるところにも困りますね~。
うちの街は除雪した雪を河川敷に捨ててますが、住宅街だとそうもいかないし。民家の壁際などに山になるから、道路がせまくなるし、日陰はいつまでも凍ったままだし。
一日も早く気温が上がって、少しでも地面が見える日が待ち遠しいですね^^;
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2014/02/21 01:51
ざくろさん、コメント感謝です。

雪国だろうとそうでなかろうと、今回の大雪は全国的にひどかったですね><
地球温暖化のせいかどうかは不明ですが、とにかく昨今叫ばれるのは、昔と違う天気が暴れるってことですね。
地球に住むみんなが、そういうあぶない時代に生きてるんだと考えることが大事です。

財政、予算案が発表される時期ですが…、新聞などで読みますと、どうにも甘い見積もりが多いようです。
足りない分は貯金切り崩し、借金してまで、というのがね。
まず膨大な借金を返すところから頑張らないと、本当に国も地域も破綻してしまいます。

武士の家計簿って映画がありましたが、あれはそういうのを端的に伝えていたなあと思います。
徹底的に債務を返し、一からやり直すお話でした(笑)

どうして政治家は、何か造りたがるんでしょうね。道路とか、設備とか。
公共事業はインフラ整備だけでよさそうなのに。
わが街でも、ばらまき政策が実行されるようです。子ども限定で…。
そういうお金を、今回のような緊急時のために保管しておくってことはできないのかと、多くの人が思っておりました。

あ、車は大丈夫でした。ご心配ありがとうございます^^
車の腹が雪につっかえていて、宙に浮いた状態だったので動かせなかったんです。
家族に手伝ってもらって発掘しました^^;

だいぶましになってはきましたが、今も雪で歩道が埋まって、歩行者も歩くところがなくて大変です。
車もニアミス多くて、通勤がストレスと化しております。早く気温があがって、路面の氷が解けてほしいです。
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2014/02/20 20:37
こんばんはヽ(*´∀`)ノ
雪害 大変でしたね
ホントに遭難しなくてよかった
八甲田山雪中行軍かと思いましたよ ホント
中には車を乗り捨て歩いて帰る途中凍死された方もいて
地球 大丈夫??って思わされる感じでした

普段雪が降らない地方はまったく雪に対する対策がされてないので
雪かきしても雪捨てるところも無いし
この雪の塊がいったいいつ無くなる事やら・・・
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2014/02/20 16:24
こんちわーっす。
雪害すごかったんすねぇ@@
うち周辺もかなり降って、交通機関は麻痺しまくりでしたが、蒼雪さん地方ほどじゃなかったっす^^;
喉元過ぎれば…とは思うけど、限られた財源で雪害に供えて装備を整えろと言うのも酷な話なんすよねぇ。たぶん、今雪害を受けてるから備えろって意見があるだけで、普通の状態なら、そんないつ被害があるのかわからないものじゃなく緊急性のある物を優先しろって非難されるだろうし。
地震や津波もそうだけど、そこらへんの兼ね合いは難しいっすよね…。
んでも、できることをやって備えておくのは大切なことだと思うので、それを忘れないようにしておきたいっすよね^^

とりあえず、蒼雪さんに怪我とかがなくってよかったす。
車は無事だったっすか?
まだ雪害で困ってる方も多いみたいだから、みなさん早く日常生活が取り戻せるよう切に願うっす!



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