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シン・ドラマ汁


ドラマ【科捜研の女】

科捜研の女 最終回
テレビ朝日 木曜夜8時~
【あらすじ】入居男性・山路が焼死した百合根荘で、今度は鱒乃という女性入居者が転落死する事態が発生した。鱒乃が転落した時、彼女の部屋にいた入居者の倉林は、鱒乃は植木に水をやろうとして窓から落ちたのだと証言。新たな事態の発生によって、山路の焼死について改めて調べることになったマリコ土門。もし山路の焼死が殺人だと判明した場合、すでに事故という判断を下していた藤倉の責任は免れない。しかし、藤倉は「余計なことを考えず、鑑定しろ」とマリコたちに告げる。

【感想】水道の水が汲まれてからどのくらい時間が経過したのかわかるなんて、すごい時代になったものです。汲まれてしばらくはカルキの残存量、数日たつと微生物の量でわかるとか。さんざん騒いだ結果、結局2人とも自殺だったわけですよね。事件としては拍子抜けですが、今回のエピソードは事件の内容よりも、その背景となった行き場のない老人たちの実態にあると思うのです。理不尽だと思いながらも、大家を受取人にした生命保険に入ることで、ボロい安アパートに入居、大家が殺人犯だと思いこみ、彼女をかばうために同じ入居者の死を事故死と偽ろうとする。それもこれも、他に行き場がないからです。高い入居料が必要な高級老人ホームにはもちろん入れない、かといって安いホームはどこも満杯。こんな酷い貧困ビジネスの老人ホームにでも入るしかないんですよね。でないとホームレスになってしまう。70や80にもなって、ホームレスはつらいよなぁ。若くてもつらいのに。日本人の平均寿命が延び、高齢化社会に突入してますが、身寄りがない、もしくは子供たちと疎遠な年寄りをどうするか、問題はまったく解決していないように思いますね。それどころか、静かに、しかし確実に、貧困ビジネスがはびこり、その犠牲になる人が増えているように思います。今はまだ、団塊ジュニアが現役世代なのでいいですが、団塊ジュニアが定年退職する時代には、どうなってるんでしょうね…。上には団塊とその中間の巨大な老年層、下には少子化で縮小したゆとり層。なんかもう、日本終わってるなw ドラマでの救いは、親から不動産を引き継いだだけの大家の女性が、それまで真剣に考えていなかった老人ホームの経営を、少し見直そうとしていたことでした。彼らにとってラッキーだったのは、大家が思慮の浅いチャラい女だったけど、性格まではそこまで悪い人間ではなかったことですね。頭から貧乏な老人を食い物にしようと考えているような、悪鬼のごとき人間ではなかったと。まぁ、2人も自殺してるので、あまりラッキーとも言えませんが…。あと、今回の件で更迭されそうになった藤倉ですが、どうやら首はつながったようで、次シーズンも出てくるのかな。彼は科捜研にとって目の上のたんこぶですが、彼には彼なりの信念があって行動しているし、自分が更迭されるかもしれないとわかっていても、厳正な鑑定をしろというような人物ですし、彼がいることによって、ドラマに緊張感が出るという意味では、とてもいいスパイスになってると思うんですよね。というか、視聴者目線でもたまにマリコ暴走しすぎだと思うこともあるので、いいスパイスであるとともに、優秀なストッパーでもある。続投するなら歓迎ですね~。




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