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4月自作/「はじまり 『呪いのはじまり』」  


 そこは人形達の墓場だった。
人形といっても3Dスキャナで人をスキャンし3Dプリンターで出力し人に似せて造ったフィギュアの捨て場所なのだ。
一昔前ならプリクラという自分の顔写真のシールが流行ったが、今はフィギュア倶楽部の3Dプリンターが造りだす自分の人形や恋人や友達のそっくり人形をマスコットとしてぶら下げて歩くのが流行っていた。
まぁ、シールぐらいなら捨てるのは簡単だが、人形となると簡単に捨てることができない人が沢山いるのだ。

「この人形、どうしよう?」
ミミコはマスコットのゴミタ人形を手にそう呟いた。

人形はゴミタ先輩からもらった物で、今流行のそっくり人形のフィギヤ倶楽部の機械で造ったマスコット版だ。
その四頭身のマスコット人形の顔はマンガ化され、先輩の仮想タウンのアバタの顔に少し似ていたがそれよりもっと本人の特徴を持った顔になっていた。

「そうだ。近所の神社に人形供養って書いてあった。あの神社に捨てよう」

ミミコはこっそりと無料で神社に捨てることにした。
ここ数年、このフィギクラ人形ブームで人形供養をする神社仏閣が増えていた。
出会いの数だけ別れがあるよに、人形も別れの数だけ捨てられるようになっていたのだ。
昔なら藁人形に五寸釘だが、今は絵馬掛けに絵馬でなくて画鋲の刺さった人形が吊るされる時代なのだ。

「ゴミタ先輩、思い出をありがとう」

ミミコはゴミタ人形を黒い紙で包み神社の境内に埋めようと思った。
ミミコとゴミタの始まりはミミコが高校に入学しクラブで自転車部に入ったことからだ。
ゴミタは3年生の先輩でミミコには体的には同級の男子に比べると大人に見えたが、ゴミタは体だけ成熟した頭の中はからっぽのエロい子供にすぎなかった。
メールのやり取りばかりで、クラブ以外で二人でデートしたのは一回ぐらい。
ミミコが自転車を新しく買うのに付き合ってもらったぐらいで肉体的な接触は皆無だった。
ただミミコが人形をプレゼントしてもらったお礼に、下着の姿のあそこのアップにゴミタ人形を当てている写真を送った時、ゴミタは自分のそそり立った性器の写真をミミコに送り返していた。
ゴミタ人形はミミコのあそこの臭いを知っていたが、ミミコの新しい彼人形はバイブレイターが内臓されている新型タイプで、その人形はミミコのあれの味も知っている優れ物だった。

「少し暗くなってきた。よし行くか」

ミミコは黒い紙で包んだゴミタ人形とビニールの袋に入れた園芸用のスコップ、それにヘッドランプをリュクに入れ自転車で神社に向った。
日暮れ前の神社はひっそりとしていて誰もいなかった。
神社は町外れの山の麓にあり、回りを雑木林に囲まれた昔からある村の守護神社だ。


#日記広場:自作小説

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2014/05/10 06:59
京都はこういう場所のセットには事欠かないでしょう

男子キャラ主人公、特異なキャラを描く場合、読者が共感してくれるか、ヒロインについて、男が女を描く場合の問題点となる、彼女が、ちゃんと女になっているかどうか、自分が描くときはつねにこの2点を念頭においてます。素材は人、ジャンル・風景は調味料ということで……


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2014/04/19 21:48
最初から・・ちょっとすごい表現があるし
でも文章としては読みやすくていいね
どうなるんだろう~なんかのろいがかかるのかしらね
ドキドキワクワク・・つぎいってみるよ^^



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