遠くの黒歴史
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2014/06/16 12:18:07
歴史って言うのは、上から見下ろすより、下から見上げた方が
現実感がありますね。
大河ドラマなんぞを見ていても、その舞台には
なんぞ感興を抱かないのですが。
「瀬戸内の民俗誌」沖浦和光著 岩波新書
を、再読していたのですが、再読と言うからには一度は読んだ訳で、
今更目を通す気になったのは、本棚片付けの賜物?です。
先年、竹原から瀬戸内を見たので、改めて気になったっていう所。
沖浦って言う人が、元々瀬戸内の出で、爺さんが船乗りだったとか、
その元は芸予諸島の漁民だったと言う事で、
いわば自分の血筋の過去を訪ねている視線が学者と違って良いです。
内容はすっ飛ばして(^^;
自動車が無い時代、大量輸送は舟でして、瀬戸内海はハイウエイ。
尾道から四国の今治の間に散らばる芸予諸島は、舟のパーキングエリア。
交易も行われたし、舟を作ったり、偉い人が投宿したりで繁栄しました。
そこまでは、表の歴史です。
先年、竹原から渡った大崎下島の御手洗港もその地域ですが、
今は橋づたいに広島方面から来られるし、観光化もされてます。
古い商家や宿、芝居小屋などが保存展示されていて、
往時のよすがとなります。って言うか、みかん農家として暮らす
家々がナチュラルに歴史ちっくになっていて、じんわりします。
けど、港町として繁栄した時代には多くの荒くれ水夫も闊歩して、
彼らを相手にする遊郭などもあったわけで。
そのあたりは、黒歴史かな、っていう感じ。
御手洗にもそういう商売はあった様です。
ただ、今は全体にこぎれいに整備されて妖しさはありませんね。
竹原から高速艇で大崎下島に向かう途中、大崎上島の木江港に
寄港します。船の中からビデオで撮ったのを思い出して見ました。
大崎上島は下島より大きく、栄えてもいたようですが、
何の因果か本四連絡橋のルートから外れてしまい、
船でしか渡れません。今は瀬戸内海最大の「離島」らしいです。
ビデオの中の木江港は下島の大長港や御手洗より
大きな規模で、一見栄えているように見えました。
橋が無いせいで、港の役割が今も大きいのでしょう。
この木江港にも遊郭はたくさんあったらしく、旅行した方のブログに
よれば、2年前当時はまだ建物もおおく残っていたようです。
しかし、観光として整備はされておらず、朽ちるに任されていると。
古い木造の商家も多いけど、ほとんどが廃屋だと、そのブログには
書かれていました。
・・・それは、逆に、行ってみたいかも。
港に荷舟が来る。上級の船乗りは陸に上がって遊郭に行く。
しかし銭のない水夫たちは陸に上がらず、舟の中。
それを当て込んだ「たわれめ」達が小舟でこぎ寄せ、商売をする。
そういう「おちょろ舟」が行われたと言う港。
そういう場所が整理されもせず残っていると言うなら、
ちょっと見に行ってみたい、そんな郷愁に似た物を感じます。
そんなブログを見ていたら、関連項目で「中村遊郭」って言うのが
目に付きました。おやおや(^^;
こっちは、他ならぬ名古屋駅西側に昔からあった、風紀の良くない
一角の事。駅のすぐ西はもう綺麗な都市になっていますが、
そこから更に西に進むと、いまだに戦後の小暗い町が残ってる。
探訪者の目には、そのわびしい町角も、上の港の遊郭跡と、
同じカテゴリーに入るようですね。
そうそう、確かにここにも「黒歴史」が残っていました。
ただ、ですね、この中村遊郭跡地に関しては、
未だに、若干現役なので (^^;;;
郷愁にさそわれて見物に行く、という気にはなり難いのですよ。
既に過去になってしまった、遠くの黒歴史の跡地には、
郷愁を感じもするし、その地を味わってもみたいと思うのですが、
自分の地域のそう言う場所となると、生々し過ぎて、
ちょっと郷愁の気分にはならないですね(w)
身勝手なものでございます。
でも、島には行ってみたいなぁ(^^)
私はしまなみの方は少ししか見てないので、一番印象に強いドックは
呉線の安芸幸崎駅の前にあるやつです。すごいモンスターっぽさを感じましたよ。
人道的じゃないという点をきっちり頭に置きながらも、
人の生き様がそこにあったんだろうなと思うと、じんわり来る物がありますね。
そしてそれは過去の世界に置いておきたいです。
遊郭跡にしてもそこで懸命に生きてきた人たちの足跡が感じられますよね。
いい感じに風化した街並みは、というか風化してくれていないと生々しすぎて居心地
悪いですが、当時の風情をのどかに楽しむことができますね。
そう言えばあの辺りには造船所が点在していて、のどかな島の風景と建造中の船や
沢山のクレーンとのミスマッチ感が面白かったです♪
中村日赤から西に行けば、ちゃんと健全な町です。
あのあたりで大鳥居と言えば、中村公園手前の物が有名です。秀吉の故郷です。
日赤から東に行っちゃうと、ちょっとよろしくない商売のある地域に入っちゃいますね。
あのあたりには2度ほど行った覚えがあるのですが
大きな鳥居があったんじゃなかったかなー。なんとなく
自分の住んでいるところとは違う香りがしたような(笑)
旅に出たいですねー。
でも、あんまり出掛けてばかりだと予算が大変なので、
多少制限もしないとなりません(^^)
あんまり歓迎できない行いではありますが。
寂れた町並みその物は、興味を惹かれます。
遠野はね、厳しい現実ですね。過去の話だけにしたい事です。
島、行くなら今度は島に泊まりたいです(^^) 予定は無いんですけどね。
全て裏ありですものね~裏を知ると、その土地をより理解できますもの^^
大阪難波の街から少し車を走らせると、そういうところがあってアンバランスさを
感じたものです^^
「遠野物語」にもそういう裏の場面があって、人間って・・・なんて思ったりしました。
その島、行ってみたいですね~是非、行ってくださいね^^