法華経
- カテゴリ:日記
- 2014/08/09 09:35:23
法華経(ほけきょう)は、万人(ばんにん)の成仏(じょうぶつ)を解き明かした(ときあかした)大乗(だいじょう)仏教(ぶっきょう)の精髄(せいずい)の経典(きょうてん)です。ここでは、法華経(ほけきょう)について、その意義(いぎ)、あらすじと構成(こうせい)、主要(しゅよう)な法理(ほうり)について説明(せつめい)します。
① 万人成仏の経典
仏教(ぶっきょう)の創始者(そうししゃ)である釈尊(しゃくそん)(釈迦(しゃか)無二世(むにせ)尊(そん))です、釈尊(しゃくそん)は、生(しょう)老(ろう)病死(びょうし)という人間(にんげん)にとって根本的(こんぽんてき)な苦悩(くのう)から、どうすれば人々(ひとびと)を救える(すくえる)のか、解決(かいけつ)の道(みち)を探求(たんきゅう)しました。
そして、自身(じしん)の胸中(きょうちゅう)に備わり(そなわり)、宇宙(うちゅう)と生命(せいめい)を貫く(つらぬく)根源(こんげん)の法(ほう)、すなわち妙法(みょうほう)に目覚めました(めざめました)。それゆえ、釈尊(しゃくそん)は仏陀(ぶっだ)(「目覚めた(めざめた)人(ひと)」「開花(かいか)した人(ひと)」の意(い))と呼ばれる(よばれる)ようになりました。
釈尊(しゃくそん)の教え(おしえ)は、はじめは口(くち)伝え(づたえ)で伝承(でんしょう)され、やがて整理(せいり)されて、幾世紀(いくせいき)もの間(あいだ)に様々(さまざま)な経典(きょうてん)としてまとめ上(あ)げられていきました。
釈尊(しゃくそん)の知恵(ちえ)と慈悲(じひ)を根幹(こんかん)とする教え(おしえ)を継承(けいしょう)し発展(はってん)させた経典(きょうてん)が、大乗(だいじょう)仏教(ぶっきょう)の諸経典(しょきょうてん)です。その精髄(せいずい)が、「経(きょう)の王(おう)」とたたえられる法華経(ほけきょう)です。
“一切(いっさい)衆生(しゅじょう)を自分(じぶん)と同じ(おなじ)境涯(きょうがい)に高めたい(たかめたい)(如我等無異(にょがとうむい))”というのが、釈尊(しゃくそん)自身(じしん)の長(ちょう)遠(おん)な過去(かこ)からの願い(ねがい)であり、法華経(ほけきょう)を説く(とく)ことで満たされた(みたされた)と法華経(ほけきょう)に示されて(しめされて)います。
釈尊(しゃくそん)は弟子(でし)たちに、仏(ほとけ)の永遠(えいえん)の願い(ねがい)を継承(けいしょう)して実践(じっせん)していく、慈悲(じひ)の行動(こうどう)を繰り返して(くりかえして)呼び掛けられて(よびかけられて)います。
法華経(ほけきょう)は、釈尊(しゃくそん)の本意(ほんい)、すなわち「万人(ばんにん)の成仏(じょうぶつ)」を実現(じつげん)する最も(もっとも)根本(こんぽん)の教え(おしえ)を説いた(といた)経典(きょうてん)です。
他(た)の経典(きょうてん)は、根本(こんぽん)の法(ほう)へ至る(いたる)ために、時(とき)と場合(ばあい)や相手(あいて)に応じて(おうじて)説いた(といた)部分的(ぶぶんてき)な教え(おしえ)にとどまっています。したがって、生命(せいめい)全体(ぜんたい)を蘇生(そせい)させることになりません。部分的(ぶぶんてき)な教え(おしえ)に執着(しゅうちゃく)することで、かえって歪み(ゆがみ)が生じて(しょうじて)しまうのです。
これに対し(たいし)、法華経(ほけきょう)は、時(とき)と場合(ばあい)や相手(あいて)に応じて(おうじて)説いた(といた)部分的(ぶぶんてき)な教え(おしえ)を統一(とういつ)し、きちんと位置づけ(いちづけ)、生かして(いかして)いく「根源(こんげん)の一法(いっぽう)」を説き示して(ときしめして)います。
インドの大乗(だいじょう)の論師(ろんし)である竜樹(りゅうじゅ)・天親(てんじん)(世親(せしん))は、法華経(ほけきょう)の思想(しそう)をふまえたすぐれた論書(ろんしょ)を作成(さくせい)しました。
法華経(ほけきょう)は中国(ちゅうごく)に伝わり(つたわり)、幾度(いくど)か漢訳(かんやく)されましたが、鳩摩羅什(くまらじゅう)らが5(5)世紀(せいき)に翻訳(ほんやく)した「妙法(みょうほう)蓮華(れんげ)経(きょう)」が最も(もっとも)優れた(すぐれた)名訳(めいやく)として広く流布(るふ)しました。東アジア(ひがしあじあ)では、法華経(ほけきょう)というと、一般(いっぱん)には鳩摩羅什(くまらじゅう)の「妙法(みょうほう)蓮華(れんげ)経(きょう)」をさします。
中国(ちゅうごく)の天台(てんだい)大師(だいし)(智顗(ちぎ))・妙(みょう)楽(らく)大師(だいし)(湛(たん)然(ねん))、日本(にほん)の伝教大師(でんぎょうだいし)(最澄(さいちょう))は、法華経(ほけきょう)に対する(たいする)注釈書(ちゅうしゃくしょ)を著して(あらわして)、諸経典(しょきょうてん)の中(なか)で法華経(ほけきょう)が卓越(たくえつ)していることを明らか(あきらか)にするとともに、法華経(ほけきょう)に基づく(もとづく)実践(じっせん)を広めました(ひろめました)。

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- ゆうゆ
- 2014/11/16 21:42
- あとでゆっくり読もう~^^
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