Nicotto Town


✿古山詩織✿さんの日記


映画「大いなる沈黙へ」を見て・・・

8月19日(火)に岩波ホールで現在上映中の

「大いなる沈黙へ」を観に行きました。

当日は、エラク猛暑日で、街のアスファルトの照り返し

だけでも厳しく。

家を出た途端「修行」の始まりですか・・・・?

という感じであります。

当初は、15:00開始を観たかったのですが、前売りチケットは

完売。さらに、15:00の回はもう入れませんとの事で、

「現在は18:30の回のチケットを販売しております。」との事・・・

結局、18:30開始の回を観る事に決まりました。


窓口の人の案内では

「こちらは18:10に会場です。」

だそうで、なぁ~~~~~んとなく、そして確実に人は並びそう

と思って私は17:30に会場に到着すると、

9階でエレベーターは止まり、

「こちらに、お並びください~」

の掛け声と共に、一列に10階の会場まで並ばされる事、

40分・・・・・もちろん、クーラーは無しであります。

理由はよくわからないですが、この映画は、大変収客動員数が

多いとかで、私も是非観てみたいと思って観に来ました。


ミニシアター系の映画はよく足を運びますが、

会場の座席が満席状態は、最近は少なかったような気が

します。

そんなこんなで、当然この映画が収客数が多いのだと思います。

並んで、いるお客さんは、やはり若い人より、中高年の人ばかり

でしたね。


さて、どのようなお話かと言うと、

フランスのアルプス山脈にあるグランド・シャルトルーズ修道院の

内部をただ撮影したものである。

要するに、セリフも無ければナレーションも音楽も流れる事

もない・・・・

グランド・シャルトルーズの四季の日常生活を映したものである。


1984年に撮影を申請、16年後に撮影がスタート。

そして5年後に映画は完成し、大きな反響を巻きおこす。

だそうだが、構想から21年もかかったそうで、

異色のドキュメンタリーと言われているが、

アルプス山脈のグランド・シャトルルーズ修道院は、

カルトシオ会の男子修道院で厳しい戒律と言われ、毎日

祈りをささげ、一生を清貧のうちに生きる。

自給自足、藁のベットとストーブのある小さな房で過ごし、

小さなブリキの箱が唯一の持ち物。

会話は日曜の昼食後、散歩の時間だけ許され、俗世間から

隔絶された孤独の中、何世紀にもわたって変わらない、

決められた生活を送るのである。

そして、これまで内部が明かされたことはなかったそうですが、

礼拝の聖歌の他に音楽は流す事はなく、照明も使わず、

ただ監督は一人カメラを携えて6ヶ月修道士と共に暮らした。



私は、「静寂の中にある美しさ」

みたいな物を感じたけれど、夜の教会の中は照明なしで、

これは暗く。昼間は自然光の中での修道士の方達の

日々日常の作業を淡々と写し出している・・・・

食事の製作。冬は決められたあまり防寒になってなさそうな

防寒着を着て雪かき。驚いた事に自分達の聖職着も

自分達で生地の裁断からして製作。

家畜の世話。そして、同じ修道士同志で、バリカンで髪を

坊主に剃るシーンは何回も写しだされている。

さらに、アルプスの山並みに囲まれているので、

四季折々の自然もゆるやかに、美しく映し出されているが、


とにかく、お祈りの時以外は「会話は一切ダメ!」

これも、キツイんじゃないかと思ったけど、あと散歩の時は

許されているみたいですが、こんな生活、あの「機関銃トークの

N教授」に付きあわせてやりたい!

と思ったのは、私だけかなぁ・・・・


それにしても、映画上映中も「あの人」は目一杯うるさくて、

これでは、映画を観に来ているのか、「修行」に来たのか

わからない・・・・・

さらに、音がない・・・・という事は会場の眠っちゃった人の

イビキから、咳、お腹の音まで筒抜けである。

これは、大変だ!


私個人は、映画を観て中々、ショックだったのは、すべての

内容がかぶっている訳ではないが、

この日本に住んで、(アルプス山脈)じゃないけど、

修行僧とは違うけど、そう違わない所に居る自分にショックを

受けて、これからは修行僧ブームとか来るのかな・・・・?

なんて思いながら、そしてこれ以上、気がおかしくなるほど、

N教授からの迷惑を砲撃されたくない!

と心から思った途端!過呼吸症候群に陥り、

もう、映画観るのも出来ないかも・・・・・と感じたものです。


さて、この映画・・・・・

サンダンス映画祭2006年審査員特別賞。

ヨーロッパ映画祭2006ベストドキュメンタリー賞受賞

ドイツ映画祭批評家協会2006年ベストドキュメンタリー賞受賞

ドイツカメラ賞2006年最優秀賞受賞

バーバリアン映画賞2006年ベストドキュメンタリー賞受賞

だそうで・・・・

監督・脚本・撮影・編集・フィリップ・グレーニング

2005年フランス・ドイツ・スイス製作

上映時間・2時間49分

はっきり言って、3時間近くの上映時間は厳しいですが、

もし、興味のある方は見に行ってみるのもいいかも・・・・


8月23日(金)以降は上映会場が変わります。


でも、毎日修行僧では、付き合えないかも・・・・(@_@)




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