Nicotto Town


シン・ドラマ汁


ドラマ【すべてがFになる】

すべてがFになる
フジテレビ 火曜夜9時~
【あらすじ】萌絵は、集まった香山家の人々に、病院から失踪したマリモ林水の死に関連している可能性があると切り出した。刑事の鵜飼は、屋敷の裏門付近にマリモのタバコの吸い殻が落ちていたことを明かす。さらに、林水の息子・多可志が屋敷を売却しようとして林水に反対されていたことを挙げ、疑いの目を向ける。多可志は、この家は呪われているから売却したほうがいいのだ、とつぶやく。その後、萌絵と犀川は、ヒーローのおもちゃで遊ぶ多可志の息子・祐介に声をかける。ヒーローは強いのかと聞く萌絵に、祐介は「もういない」と答える。

【感想】ちょっと拍子抜けの解答編でした。細かいことはさておき、まず動機がよくわからないw 自己を抑えひたすら模写する仏画師の最後の答えが自殺だったということなのかな。しかし林水が悩んでいたため、妻のフミが殺してしまったということなのか。まさに、そこまでするか、と思いますね。死んでしまったら絵も描けないわけで。まぁ、芸術家というものは、たまにわけのわからん理由で自殺しますからね。今回のもそういうのだったのかもしれません。
とまぁ、一番の難所である動機についてはここまでにして、後は細かいところを見ていきましょう。
まずマリモですが、私は何者かが彼女を犯人に仕立てるため、彼女の吸殻を庭に置いたのではないかと書きましたが、彼女自身が捨てたものでした。ここは外しましたが、彼女が犯人ではないということは当たりましたので、まぁ当たらずしも遠からずといったところでしょうか。先週の時点ではまだ多可志が空井戸に突き落とされた事件は起きてませんでしたしね。
また、祐介の「おじいちゃんもういないよ」という言葉の意味については、私は「さっきはいたけどもういない」という意味だと解釈しましたが、本当は「死んだ」もしくは「動かない」という意味でした。しかし祐介の言葉に着目したのは悪くなかったと思います。
中からかんぬきがかかっていたと思われた蔵が、実は気密性が高かったので自然に扉が開かなくなっていたという点は、萌絵の5秒後くらいに気づきましたw 同じようなトリックの話は何回か見てますし。でも、だったら蔵の中で嫁が大量の血痕を発見した時は、どうやって扉を開けたの?という疑問もあったりします。
他にも、何故林水があれだけ出血しながらも、外に血痕が落ちてなかったのも疑問です。恐らくですが、林水は刺された時に気を失い、再び意識を取り戻しました。その間に血が服に沁みこんで固まり始め、滴りにくくなったからかもしれません。
ただねー、それにしても、手に血液が付着したとは思うのですよ。だったら蔵の周囲から彼の血液指紋が出てきても不思議ではないのですが、そういう話はありませんでしたよね。そのへんが今でもやはり疑問です。
あと逆に、壷に血痕が付着していた理由も結局わかってないですよね。これはこの事件の最大のトリックにも関係してきます。
易融合金というのは初めて聞きましたが、ミステリーのトリックで使われるのも初めて見ました。結構使われているそうですが、私のミステリー小説の知識はもう10年くらい前で止まっているのでw ちなみに調べてみたところ、65度で融解するのはウッドメタルと呼ばれる易融合金(低融点合金)で、YouTubeにお湯をそそぐとどんどん解けていき、水をそそぐと固まる動画がアップされています。なのでトリックとしては充分実現は可能だと思います。屏風に書いてあった漢文は、このトリックのことを差していたのだと思いますが、もう内容を忘れましたw
ただ、50年前と現在との2つの事件直後、合金は鍵の形で壷の中に入っているのが確認されました。つまり、一度自分を刺した後、凶器を壷の中に入れ、お湯をそそぐという行為をしなければ、今回のトリックとしては成立しないわけです。自分を刺した人間が果たしてそこまでできるのかが疑問ですね。現在のケースでは、フミが協力者(というか首謀者?)となった可能性は充分ありますけどね。
また、壷の底に鍵の形になるような窪みがあるとのことでしたが、形状的に可能なの?と思ってしまいました。あの壷、底が細くなってましたしね。
自殺した人が壷に凶器やお湯を入れたりする時に血液が付着したのかもしれませんが、それならやはり血痕というより血液指紋になっちゃうのではないかなと思ったり。
それとほんとに細かい疑問ですが、マリモがわざわざ病院から抜け出す必要はなかったんじゃないのと思いました。どうしても壷と箱が処分したかったようですが、それなら退院してからでも遅くないと思いますし、小姑の目を盗んでまで抜け出したのに、兄には簡単に見つかってるしw 正直あそこの話は蛇足だったと思います。
プロット的には充分ありえる話なのですが(現実的ではないですが)、細かいところにいろいろ疑問が出てくる感じでした。まぁでも面白いトリックでした。いかにも理系の作家が書きそうな話ですよね。といっても、実はミステリーは科学が応用されていることが多いので、トリックを考える場合文系より理系が有利ではあるのですが。私がミステリーを読むのが好きでも書くことができないのは、私が典型的文系人間だからなんですねw




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