マッチ棒と綿棒
- カテゴリ:自作小説
- 2014/12/05 11:10:23
その日の夜は雪が降り出し薄らと積り始めていた。
ある男が肩と背中のリュックに雪を積もらせ、自転車を押しながら街の歩道をうつ向きながら重い足取りで歩いていた。
その男の名前は萌内五美太(もえないごみた)29才。
四日前まではコタツに入りテレビを見ていた普通の男で、その夜を最後に電気とガスが止まった部屋を後にした。
「うぅ、寒い」
五美太は雪で濡れた手袋で鼻水を拭いながら、体の悲鳴を言葉にしていた。
南方ではスーパー台風22号がフィリピンに接近し甚大な被害を与えようとしていた。
その台風の影響で日本では偏西風の蛇行で寒波が襲来していたのだ。

























大事ですね