Nicotto Town


アポの素


上の日常-トリニスターの日々

トリニスターのそれぞれの日常を、簡単に書き綴っていく。
トリニスターとはアルサイエスが前述したとおり、サーバーが一つしかない、特殊な仮想空間の一つだ。


このトリニスターで、アルサイエスは特別、王とか王子とか、そういう呼ばれ方をする事が多い。
実際にやっている事はトリニスターの管理者であり、運営そのもの。
基本的には、管理費用を稼ぐ事を主な仕事としているが、その仕事は幅広い。

絵を描く事をはじめに、たまたまスカウトされて歌手活動をしていたり、トリニスターで作った紅茶を販売したりもするが、トリニスターの警備騎士団を教育することに特に熱を入れている。

トリニスターにあるセントラル騎士団は警備のほかに、働き手として外から一定の収入を得る事もノルマとされている。
今は外部攻撃により荒れ放題だった最初の頃とは違い、栽培が可能な土壌になり、騎士団員の数も着実に増えているため、稼ぎは大分楽になっていると言われている。

前任の遣り残した事を引き継いで、トリニスターの医療・生活格差の平均化に勤めているのが、管理費用を稼ぐ主な理由だ。

他には、トリニスターには海が無いため、塩などは外部からの運搬を、そしてそれを騎士団の訓練として定期的に行う。

彼の日常は大変に忙しいものであり、分身がいくつかあっても休む時間が取れない。
さらに自身のトレーニングも欠かさない所から、どこまで体力があるのかと噂されている。
ただ、たまに「ワーカホリック」に陥っていたりもする。



カイトの場合では、トリニスター自体に職人が枯渇しているので、それだけでファンが大勢居たりする。 そうして移動に困る日々だ。

「あいつらのせいで移動が面倒くせぇ、どうにか俺専用回路作れよアルサイエス。」

「寝言は寝ながら言ってください。」

などという会話が毎日の様に行われていた。

医療技術が上手く行き渡らなかった背景には、機械技師の枯渇が問題になっていたりする事から、オールマイティ職人かつ技師として生活している。

その仕事もやはり多く、機械全般の調節製作は当然として、日用雑貨や騎士団の武器を製作したり、開発したり、技術を後に続く者に伝えている。

プログラミングについては、ここでは学校でも教えているので、仕事とはしていない。
ハードウェア技術のほうがまるで進んでいないだけだ。


基本的には、認めた素質以外の弟子を取らない主義なので、アルサイエスの機材・武器自主量産体制に不満がある。

しかしトリニスターには「霊光」という、持ち主が持っているオーラを増強して放つ、特殊戦闘方針がある。
その為各々の使い手に対応した武具を製作する必要があるし、結局一人で作るには限界があるという事で、しぶしぶ納得しているようだ。


アラはトリニスターで生活していないので省くが、
フリューネのほうは特に仕事はしていない。
セントラル騎士団の、鈍器使い手教官として仕事をするクロイエンと、娘セレナの「世話をしてやっている」位の感覚。

以前は手当たり次第に対象を破壊するという悪癖(?)を持っていたが、今では普通の専業主婦を「してやっている」。

してやっているとは口で言うが、基本的には二人の事をよく愛し、クロイエンが危険な仕事をしていた時には、娘と二人泣いた時もあった。

本来は好戦的な性格だが、騎士団には関わっていない様子だ。

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トリニスターの管理運営の前任は、スパークの別の姿であるサーレイが行っていたが、
サーレイが管理を行っていた時代は非常に荒れた場所で、作物が育たず、困窮していた。

ある日、アルサイエスは上の指示によりミレンダをつれて、トリニスターを訪れる。
そのすぐ後に外部攻撃が再び激しくなり、親友であるサーレイ達と力あわせて、進入経路を塞ぐ事に「ようやく」成功する。

それ以降はアルサイエスが管理を引き継ぎ、今に至っているが
財政を立て直すのに最も活躍したのは、フリューネとクロイエンの娘であるセレナだった。


セレナは休んでいる最中に能力を文字通り開花させ、その日は能力がコントロール出来ず、部屋一面が植物に覆われてしまう。

能力がコントロールできなかった話としては、セレナを無理に連れて帰ろうとしたクロイエンに敵意を感じた植物意識が、彼を殺そうとしたエピソードもある。

カイトが急ぎで作った能力制御ブレスにより、その後は問題は起こらなかったのだが。

トレーニングを詰みに詰んだ彼女が、戦地となって荒れた荒野に植物を再生させ、
それがトリニスターの運営費稼ぎの、最初の切欠となった。



オリジナルブランドとしての紅茶。
紅茶とケーキには特別うるさいアルサイエスが、選別してセレナと育て上げた紅茶葉。
それがトリニスター復興、全ての始まりだった。






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