Nicotto Town


シン・ドラマ汁


ドラマ【64】

64(ロクヨン)
NHK 土曜夜10時~
【あらすじ】警察庁長官の視察が迫り、記者クラブの対応に追われる三上の元に、漆原から電話がかかってきた。幸田が行方を消し、漆原三上が関係していると思いこみ、抗議をしてきたのだが、その報せは三上にとっても寝耳に水だった。漆原から刑事部長の荒木田に会うよう言われた三上は刑事部を訪ね、そこで衝撃の事実を知らされる。長官の視察の本当の目的は、本部の刑事部長が本庁から任命されるキャリアになることを発表するためだと言うのだ。県警の刑事部長は叩き上げの警官が這い上がれる最高の役職。荒木田は視察を妨害するため、記者クラブに視察の取材をさせないよう、三上に釘を刺す。

【感想】やっと事件が起きたと思ったら続くかよ! あと2回なんですが、どうなんでしょうねw 正直この話、映画くらいの尺でちょうどいいように思います。ドラマだと前後編の2回か、2時間ドラマですね。3回をかけて、過去の事件とその関係者、三上の周辺や、警察内での上下関係、記者クラブとの関係などをじっくり描いてきましたが、多少間延びした感がありました。こういうゴタゴタに興味がない人は、とっくに見るのをやめてるでしょう。特に純粋なミステリー好きにはキツいと思います。私は警察という組織自体に興味があるので見続けてますけどね。
こういう社会問題をストーリーに取り込んだミステリーを、社会派ミステリーと言います。一時期松本清張ブームでミステリーと言えば社会派という時代がありまして、その頃本格派が廃れました。しかしその後、新本格派の台頭で本格派が再興。コミックでも人気を博し、子供まで巻き込んだブームとなりました。今はなんだろうな、何でもアリの時代ですよね。個人的にはやはり、本格派の方が好きなのですが、社会派も嫌いではありません。例えば「踊る大捜査線」は、それまでの荒唐無稽な警察ドラマにリアリティを持ち込み、上下関係による軋轢などを描いていたので、どちらかというと社会派に近いのではないかと思っています。ただ、松本清張はダメですね。はっきり言ってあの人、キャラ作りが下手っていうか、してませんよね。特に、何かトラウマでもあるのかと疑いたくなるほど、女性の性格が判で押したように、数種類しかない。端役にいたってはまるで石ころのような扱い。こういうのはダメです。キャラが立ってないと。とまぁ閑話が長くなってしまいましたが、64は社会派ミステリーとして、事件そのものよりも、その周辺のゴタゴタを楽しむストーリーなのだなと今回強く感じました。
今回見て思ったのは、何故三上は記者たちに視察の取材をさせることにしたのか。刑事部長を本庁人事にすることには、三上も反対していたはずです。取材をさせるということは、視察を成功に導くという意味であり、意思とは真逆の行為ですよね。元々熱い人物で、そこが部下や記者たちからの信頼を得る原動力となっていたので、視察の成功如何ではなく、純粋に真実を公表し、記者たちとの信頼関係を築きたいと思ってのことでしょうか。そのへんの心理の動きがちょっとわかりづらかったですね。
あと新たに発生した誘拐事件ですが、まだ詳細がわかりませんけど、次回予告を見る限り、まるっきり64をまねたような事件のようです。このタイミングで雨宮と幸田が行方不明なのが気にかかりますね。特に雨宮は、一度長官の訪問を断りながら、前言を翻した上で、行方不明になってますからね。この誘拐は、身代金目的ではないように思います。一体誰が何の目的で起こした事件なのか。それはこれからの楽しみに取っておくことにします。




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