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シン・ドラマ汁


ドラマ【花燃ゆ】

花燃ゆ
NHK 日曜夜8時~
【あらすじ】高杉の妻・は、杉家に入り浸って内職の手伝いなどをしていた。そんな時、寿が帰ってきて、息子の篤太郎が来ていないかどうか尋ねる。篤太郎松陰が遺した本を読みたがり、杉家にこっそり来ていたのだ。そんな篤太郎を見て、松陰の本を長州藩に広めたいと言う。しかしは、読ませるのではなく、読みたい人に読んでほしいと考えていた。一方、玄瑞に説き伏せられた周布は、敬親に藩論を攘夷に転換するよう訴え、受け入れられる。中道を望む敬親は破約攘夷を藩論とするが、上海から帰ってきた高杉は、さらに過激な攘夷論を主張する。

【感想】今回は前回に引き続き、文久2年、1862~63年の出来事です。最後の焼き討ちは陰暦で12月でしたが、太陽暦では翌年になります。この間、久坂はかなり精力的に活動しています。
まず藩論の転換についてですが、一時は長井の航海遠略策を藩論として取り入れたものの、どうやら朝廷からこれがかなり不評だったようで、内容の揚げ足を取られたりして、受け入れられませんでした。また、江戸藩邸では長井肯定派、京都藩邸では否定派が多く、根強く反対する藩士もいたようですね。そういう素地があったため、航海遠略策は次第と受け入れられづらくなっていきました。もちろん、久坂や周布の働きかけも大きかったと思います。ドラマではどちらかというと久坂たちよりも常識人として描かれている周布ですが、実際は結構過激な人で、特に酔うと手がつけられなくなったのは本当のようですw
で、前回1度京都で長井暗殺を企てましたが、実はもう1度企てています。やっぱり失敗しましたけどね。そこまで長井を付け狙ったのは、やはり松陰の仇敵という私怨も混じっていたらしいです。失敗した後、久坂はご丁寧にも自首し(このへんが松陰の弟子らしいですよね)、しばらく謹慎を食らってます。藩論が転換し、長井が親戚預かりの身となったのは、どうやら久坂が謹慎中のことだったようですね。もちろんただ謹慎しているような男ではなく、自分の政治理論をまとめたり、手紙のやり取りをしていたようです。この間に髪が伸びて、髷を結うようになったのではないかということでした。ここでやっと坊主ではなくなったんですよw 文と一緒の時は、ずっと坊主だったんですね。
あまり丁寧に書いていると行数がかさむので、焼き討ちまでの久坂に関する逸話を簡単に紹介します。土佐藩士や薩摩藩士と協力し、朝廷に働きかけ、攘夷下命の勅使を幕府に送ることに成功(このへんが三条と会っていた頃か)。久坂は勅使より少し遅れて江戸入りします。この間、安政の大獄での罪人が許され、久坂は元塾生たちと慰霊祭を行っています。江戸で土佐藩主の山内容堂と宴席で会し、周布と一緒にディスっていますw 容堂は保守派で有名だったためですね。そしてこの頃高杉と合流。上海行きですっかり過激な攘夷論を主張するようになっていた高杉は、英国公使を襲撃する計画を立てます。まだ焼き討ちではありません。公使本人を殺す計画でした。当初久坂はそれに反対したものの、結局参加することになりました。しかしその話が漏れていて、藩主の世子から直接止められ、再び高杉らとともに謹慎処分となります。この時、御楯組ができました。謹慎処分はすぐ解け(このへんが今の感覚からするとおかしいですよね)、勅使とともに江戸城入りしました。焼き討ちは、この勅使一行が江戸を離れ京に向かった後のことです。
公使襲撃で反対した久坂も、焼き討ちに関しては反対しなかったのではないかと思われます。やはり、人を殺さないからなのでしょうか。当時、犯人はわからず、伊藤と井上が若い頃の武勇伝デンデンデデンとして語ったのが、公的な犯行声明となりましたw しかし、志士たちの間では犯人が長州藩士であるという噂は広まっていたようです。実質この焼き討ちが、長州の藩論転換の狼煙となりました。
どうですか。めっちゃ面白いですよね。暗殺企てたり、かと思うと勅使と江戸城に入ったり。もうどうかしてるとしか思えませんが、そのくらいの「狂い」がなければ天下をひっくり返すことなど、できなかったのかもしれませんね。それなのに、ドラマの方は…。精力的に活動している人をあまり登場させず、国許で不安に怯えながらも普通に生活してる人が主人公なのだから、そりゃ面白くなるはずないですよね…。八重の桜のように、前半は主人公そっちのけで、精力的に活動していた兄の方に重点を置くようなストーリーにすれば、もっと面白くなったと思います。文メインは久坂が死んでからでよかったんじゃないですかね。




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