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シン・ドラマ汁


ドラマ【警視庁捜査一課9係】

警視庁捜査一課9係
テレビ朝日 水曜夜9時~
【あらすじ】エステ会社の女性社長が殺されたという通報が入り、9係は捜査に駆けつける。ところが、すぐ近くで別の殺人事件が起きたという報せが入り、青柳矢沢はそちらに向かう。そこで殺されたのはデイトレーダーの男性。すると、また付近で殺人事件が発生したと知らされ、小宮山村瀬が現場に向かう。そこでは資産家の老人が殺されていた。最初の現場にはネカフェの割引券、2番目の現場には1ヶ月前のスーパーのレシート、3番目の現場には犯人のものらしき下足痕の下からガラス片が発見された。それぞれ捜査を進めたところ、ある1人の人物にたどりつく。

【感想】プロットは非常に面白かったです。まったく別の3つの殺人事件が近くで同時多発。現場に残された証拠からある人物にたどりつくも、その人物には確固たるアリバイあり。しかも、よく調べてみるとまったく別に見えた事件に類似点が出てきて、一体この事件の裏には何があるのか、とても気になる展開でした。そして結末が分かった後は、浪花節にもつれこみw 結局ヤクザが請け負った嘱託殺人だったのは、少し拍子抜けでしたけどね。
ただ、問題点がいくつか。一応9係は警視庁捜査一課に属しているという設定ですから、いくら付近で発生した事件だからとはいえ、3つの現場に全部臨場するとは思えないのです。もっと警察は組織だって動きますよね。ただこの9係、今時捜査会議のシーンもなければ、所轄署と協力することもなく、元々リアリティに乏しい刑事ドラマなので、そんなことを言っていては、根本から否定してしまうことになりますね。昭和の刑事ドラマはあまりそういった制約がなく、自由に作られてましたが、平成に入ってから、特に踊る大捜査戦が大ヒットしてからは、刑事ドラマもリアリティを無視できない時代に突入しました。なので、主人公たちを単独で動かしたい場合、架空の部署を設定することが多い中、9係は珍しく昭和の流れを引きずっていますね。
次の問題点は、いくらヤクザが嘱託殺人を行ったとはいえ、あんなに同時多発的に同じような事件が起きれば、警察は裏を疑います。1人の人間に罪をかぶせて海外に逃亡させるため、同時多発でなければならなかったのかもしれませんが、もしそれが成功していたとしても、不自然な点が多いんですよね。普通、金銭目的で強盗殺人を起こした犯人は、捕まらないうちに次を殺ってやろう、とはならないですよ。捕まったらおしまいなんですから、なるべく遠くに逃げるか、身を隠すことを考えます。あんな近くでまた事件なんか起こしたら、捕まえてくれと言ってるようなもん。警察がそこに疑問を持って、もっと穿った捜査をするかもしれません。ヤクザが適当に犯した事件だからあまり深く考えてなかったのかもしれませんが、それもちょっと乱暴な気がしますね。
もし私がこういった嘱託殺人を実行するなら、まず最初の事件と2番目の事件は死体が発見される必要性がないので、拉致して殺して死体を海に捨てるか山に埋めるかしますね。3番目だけは死んだという証拠がなければならないので、小谷のような容疑者を仕立てて海外に逃亡させるという手段を使いますね。そもそも死体を隠すのはヤクザの常套手段なのに、何故堂々と殺したのか、ちょっと納得いきませんでした。
まぁでも、最初書いたようにプロットはとても面白かったので、もうちょっと練りこめば神回になってたかもしれないと思います。はは、生意気すぎますね。




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