何処から来て何処に行くのかな
- カテゴリ:日記
- 2016/03/27 23:50:47
ちょっとしたきっかけで、昭和初期の音楽に興味が出まして。
東京行進曲とか、銀座カンカン娘とか、ですね。
あのあたりの音作りに何か郷愁を感じるといいますか。
歌謡曲と呼ぶ前は、流行歌と呼ばれた巷の歌。
ラジオ放送が始まった時、
まだ流行っていない曲を「流行歌」と紹介してもいいのか、という
問題提起があってから、「歌謡曲」と呼び変えたといいます。
ラジオ放送は歌謡曲の盛衰に大きく影響した事でしょう。
その流行歌は、明治から大正にかけて外国の音楽を取り入れて
新たに広がったジャンルですが、実は教育が一役買っていたとか。
明治維新後、西洋文明にならおうと洋装・洋食が取り入れられ、
学校では小学唱歌として西洋流の音楽を教え始めました。
それが、庶民が流行歌を受け入れる素地になったとも言えます。
今の歌謡曲の淵源はそのあたりにあるように思えます。
では、それ以前はどうだったのか、気になります。
そもそも流行歌という言い方はレコード会社が作ったような物。
維新後、コロムビアとビクターがそれぞれ外国からやって来て、
日本でレコードを生産し始めて、流行歌という言葉が出来たとか。
レコード会社主導なら、むしろ「流行らせたい歌」だったかも、ですね。
さらにそれ以前はと考えると、巷に歌われる歌は、
かなり様子が変わって見えます。
江戸期終盤、唄を商売にした人は、小唄・端歌のお師匠さん、
そして、芸妓さんですね。
一気に江戸時代臭くなります。三味線の世界です。べべん。
小唄・端歌はもともと長唄から派生した物?
ちょっとあやふやですが、長唄はお芝居に関係してくるらしい。
歌舞伎なんかに付ける演奏が独立?して、お座敷芸に取り入れられ
お座敷で芸妓さんが唄うに程よい長さと内容になって、
それが江戸のはやり唄、俗曲などと言われた、と思います(^^;
維新になったからと言って、江戸文化がばっさり切って捨てられる
訳じゃないので、明治初期には小唄・端唄・清元・新内など残ってます。
それが、初期のレコードに録音されています。
YouTubeで端歌とか検索すると、そのあたりの唄が
案外出てきます。
時代劇のお座敷遊びシーンで出てくるような三味線が、
現実の物として残っているのが凄いな、と思って、
実は、時々聞き入ったりしているのですよ。
追分節とか、馬子唄もいいです。
日本の音楽史は(記録が残る物では)朝廷が大陸の真似をして
雅楽を始めた平安期から始まり、琵琶によって平曲が唄われ、
沖縄から三味線が入って音楽が庶民に回って行き、民謡が出来て。
その民謡の初期に発生したと言われる信濃追分などが、
伝承される事で形は変わったでしょうが、今にも伝わっています。
そうやって遡って考えると、年表でしか見られない時代の
人の生活が、唄を通して伝わってくる感じが、不思議です。
沢山の歌が歌われては消えていく時代です。
全ての唄が残る訳ではありませんが、今残っている過去の歌を聞き
その頃に行ってその頃の人と気持ちを共有する事が出来れば、
唄も多少は生きるのかな、という気がしています。
そうそう、それ(^^)
有名な遠野物語でも、すごい昔の話みたいに語られている事が、
年譜に置いてみれば、お爺さんの親くらいのスパンでしかない。
やっぱり、人間の時間をものさしにして時を見ると、そんな感じなのかな、と思います。
意外と「伝統的」とか
「昔からこういう風」っていうのは
思い込みが多いですね。50年から100年くらい
しか経ってないものが多いと思います。たとえば苗字なども
明治からですし。先祖代々の墓って書いてあっても、意外とそんなに
古いのは少ないと思いますねー。
もともと、歌謡曲っていつからあるんだろう、と言う興味で始まった探索ですが、
今の生活文化の多くが明治からなんだ、と知った次第です。案外古いのか、思ったより新しいのか。
古いようなイメージの演歌が歌謡曲の派生だって言うのも意外でした。
沢山の人に好かれた曲だけが残っていくとして、
今の私の手の中にある歌は、だとすれば早々に消えていく歌なのかな、と
思ったりしています。歴史は空の上を流れる気流のようです。
多いのかもしれませんね。時代を超えて
伝わる歌と言うのは少ないと思います。
そういう意味では、名曲のみが
残っているのは当然ということなのかなあ(笑)
最近、地図や年表を、上から見ないで横から見られないか、
意識改革を試みているんですよ。
世界を神様みたいに上から見下ろしても、実感はわいて来ないので。
地面に立って遠くを見た時、山の向こうに明治が見えるといいなと思います。
吉井和哉さん、ちょっと見に行ってみます。
そう言えば、リアル世代とのお付き合いがありましたね。
同じ思い出は持てないですが、同じ歌を共有する事は出来るのですね。
初音ミク、なんでもアリですなw
コロッケの唄リアル世代の人が、バカにされてると思わなければいいんだけど(^^;
なるほど~唄が生きるかぁ。
最近吉井和哉さんの昭和の歌謡曲のカバーが好きでよく聴いてます。
https://www.youtube.com/watch?v=dhL4kkl7UJI
結構恰好いいのです。
ちょっと知らない曲が出た時にyoutubeはすんごく役にたちますね^^
最近はCDでも出ているのだけど全部がカヴァーされてるわけじゃないので。
でも、コロッケの唄を初音ミクちゃんが歌ってるのはちょっと笑えましたww