忘れられない秋の思い出
- カテゴリ:人生
- 2017/09/09 10:05:38
私を苦しめたあの人が逝ったのは、
秋だった。
「あれしろこうしろそれが正しいこと」
といつも会えば命令して来る女王さながらに・・・
それは母方のお婆ちゃん。
多分一緒に済めば私は発狂してただろう。
そして彼女は、完全否定系の人間なのだ。
私が〇〇になりたい~とか〇〇高校に行きたいとか
望みを語ると
「そんなことお前に出来る訳がない。」
とあざ笑うそんな人だった。
何か逆らうと近所中に私の悪口を言って回り親戚中に
電話で密告するそんな人。
「掃除しろ 勉強しろ 男と付き合うな」
それが口癖。小学生から聞かされてうんざりだ。
でも悪いことばかりではない。
たまにセーター編んだりミシンで服作って送ったり
風邪ひいたら滋養のあるもの送って来たり優しいとこもあるのだ。
私は彼女のペット。いや家来?
そんな感じの感覚でいた。
彼女が癌の末期で入院したので家族で見舞いに行ったのだが
彼女は私の顔を見るなりソッポを向いて嫌な顔してフンッて鼻を
鳴らした。
次に私の妹が顔を近づけると目茶苦茶顔を和らげて
笑顔になった。妹と私と態度が全然違うのだ。
病気になって死の淵に立ってもこうなのだ。
私はあきれた。
父親似と母親似の違いもあるがあからさまだ。
そんなの私のせいじゃない。
だから
亡くなっても葬式でも泣けなかった。
「あんたは可愛がって貰ったのに冷たい子だよ」
と言うけど泣けないものは仕方ない。
みんなはあのお婆ちゃんの正体を見てないから
言うのだ。
彼女の考える子になれなかったから?
全部命令に従わなかったから?
妹のように純粋で可愛くないから?
たまに秋になるとそのことを思い出し
チリチリと胸を締め付ける。
お婆ちゃんは世界一我が儘で変人だったと
思うようにしている。私にだけですけどね。
不思議なお婆ちゃんだった。
喜怒哀楽が激しく気分が良いと可愛がり
機嫌が悪いと激しく怒り完全否定。
でも
逆らって高校にも大学にも希望のとこ行きましたし
「お前には一生取れない」
と言われた運転免許も一発で取ってやった。ww
色々言うお婆ちゃんではあったが反面教師のような人でした。
かなり強烈な思い出として残っている。
本当になんか私がしたのか?と思うほど何かあると
「あんたの顔は〇〇に似てて嫌だ」
と言うのです。〇〇は父方のおばさんの名前。
親戚なんだから仕方ないですよね~。
コメントご訪問ありがとうございます。
逝ってくれて良かった♪